●論点解説原油、地政学リスクの上昇失敗後の値動き＝マーケットエッジ

　原油相場は上値の重い展開が続いている。何か新規の売買材料が浮上している訳では
ないが、地政学リスクの織り込みが続かず、６０ドル割れからの一段安になっている。
ロシアとベネズエラは引き続き高めの供給リスクを抱えているが、断続的な上昇につな
がる可能性は低いとの見方が優勢になっていることが窺える。当然に地政学リスク関連
のイベントが発生すれば値上がりするが、先週の黒海周辺の複数の供給障害でも６０ド
ル台を回復するのに精一杯であり、逆に地合いの悪さが再確認された格好になってい
る。１１日に国際エネルギー機関（ＩＥＡ）と石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）月報が公表
されるが、需給緩和見通しが再確認される見通しだ。
（マーケットエッジ・小菅 努）

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