ゴム週間見通し=目先は調整安場面か、イラン情勢に注視

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 【前週までのレビュー】イラン戦争の長期化懸念から原油価格が上昇し、JPXゴム
RSS3はこれに追随し、短期的には上値を試すとした。
【調整安場面】
 JPXゴムRSS3号の活発限月9月限は、一代の高値更新場面となった。9月限
は、3月24日に360.8円まで下落後、反発を開始。イラン情勢の緊張を背景とし
た原油高を受け、7日には400.7円まで上昇した。日足をみると、3月25日から
4月7日までの10営業日で陰線は3月31日しかなく、それも下ヒゲと実体が短く、
押し目買い意欲の強さがみられた。
 ただ、日本時間の8日早朝に米トランプ大統領がイランと2週間の停戦に合意したと
発表、イラン政府もこれを認めると、8日の夜間取引では382.0円まで下落する場
面があった。その後は390〜400円前後での取引となっている。
 2週間停戦で合意したものの、イスラエルがレバノンを攻撃、これを受け、イランが
ホルムズ海峡を再封鎖するなど依然として緊張は続いている。ただ、トランプ米大統領
としては、5月の米中首脳会談、11月の中間選挙を控えて、これ以上、戦火を長引か
せたくはないとみる。恒久的な停戦の条件で揉めることは見込まれるが、全面戦争は避
けよう。
 このため、完全停戦になるまでは、原油価格の大幅安は期待でいないが、一段高の可
能性が低い。原油価格は、目先は高値圏でもみ合いとみる。一方、天然ゴム価格は原油
高が一服となれば、需要不安から調整安場面になるとみる。
【中国消費者物価が上昇だが】
 中国国家統計局が日本時間午前10時30分に発表した3月の消費者物価指数(CP
I)は、前年同月比1.0%の上昇となり、これで6カ月連続の上昇になった。ただ、
前月の1.3%上昇から伸び率が低下した。
 詳細をみると、自動車が同1.1%の下落となるなど耐久財は下落が目立つ、一方
で、イラン戦争により、ガソリン価格が高騰しており、交通燃料が同3.4%の上昇と
なっており、今月のCPI上昇はコストプッシュ型のインフレによる可能性が高い。ま
た、同時発表された3月の生産者物価指数(PPI)は、同0.5%の上昇となった。
PPIがプラスに転じたのは、3年6カ月ぶりのこと。同国の需要が急激に回復したと
推測される経済指標は見られないことから、PPIの上昇もコストプッシュ型とみる。
【上海9月限は一代の高値更新なるか】
 上海ゴムの中心限月の9月限は、堅調な展開となっている。2月24日以降、終値ベ
ースでは1万6500〜1万7100元付近でのレンジ相場となっていたが、3月18
日に1万6210元で引け、同レンジから下放れると、3月20日には1万5810元
まで一時下落した。だが同水準で支持されると、反発を開始。イラン情勢の緊張もあ
り、4月7日に1万7000元に上昇、8日の停戦合意にもかかわらず、9日には1万
7235元まで上昇した。目先のポイントは、3月12日に付けた一代の高値1万74
30元になる。高値更新となれば、節目の1万7500元や1万8000元を目指すこ
とになる。一方、1万7430元前後で上値を抑えられると、ダブルトップ形成への思
惑から、1万6500元付近に押し戻されるとみる。
【東京ゴム活発限月の9月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の9月限は、上値追いの展開となっている。3月下旬から
の値動きを確認すると、3月24日には金市場など他商品の急落もあり、投げと見られ
る売りが出て、360.8円まで下落した。だが、その後は、イラン戦争の長期化懸念
に伴うNY原油高に追随し買いが先行、3月30日からは連日の一代の高値更新場面と
なっており、7日には400.7円まで水準を引き上げた。8日に米国とイランが2週
間停戦が合意すると、8日の夜間取引(チャート上は9日)には382.0円まで急落
したが、すぐに買い拾われると、10日には400.0円まで戻した。
 買いが先行すれば、節目の405円や410円を意識した展開になりそうだ。 一
方、軟化するようなら、3月24日の安値360.8円から4月7日の高値400.7
円までの上昇の38.2%押しとなる385円台が支持になる同水準を割り込むと同期
間の半値押し水準がある380円台が意識される。
【今週の注目ポイント】
 原油相場に注目したい。イラン戦争は、2週間の停戦となっている。今後、恒久的な
停戦に向かうかが焦点になる。現状、停戦内容にも齟齬が生じており、状況は混とんと
している。目先、天然ゴム相場は、原油価格に追随するだろう。
【相場予想レンジ】
 4月13〜17日のJPXゴムRSS3号9月限の中心レンジ予想は370〜410
円前後。テクニカルの支持線380.0円(節目)、抵抗線は400.7円(一代の高
値)。
   MINKABU PRESS
    ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。