ゴム週間展望=上値模索、原油高や株高が背景

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
              [5月11日からの展望]
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     週間高低(カッコ内は日付)         5月4日〜5月8日
<国内>         始 値     高 値       安 値       帳入値    前週比
 26年10月限      408.2     419.9(8)     404.2(7)    413.6    +  3.5
 RSS先限      410.0      418.0(8)    410.0(7)     418.0     +  8.0
 TSR20    340.0      340.0(7)     340.0(7)     340.0     + 10.0
 上海9月限   17660    18125(8)    17660(7)      17895     +  795
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東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 156.73円  前週末比 0.32円高
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【前週までのレビュー】原油高を手掛かりに、上昇基調が続くとみた。ただ、インフレ
懸念から株価が急落した際は、注意が必要とした。
【上値を試す】
 JPXゴムRSS3号の活発限月10月限は、上値を模索する展開となった。10月
限は、米国とイランの停戦協議の進展が鈍いことを背景とした原油高を受けて、買いが
先行している。5月8日には、419.9円まで上昇し、一代の高値を更新した。
 米国とイランが戦争終結に向けた動きが停滞している。このため、原油高からの買い
が入りやすい状況が続くとみる。また、米株市場は、イラン情勢に楽観的な見方を示し
ており、S&P500やナスダック総合株価指数が史上最高値を更新している。JPX
ゴムRSS3は、上値を模索する展開になりそうだ。ただ、イラン戦争を背景としたイ
ンフレから、米国景気に陰りが見え始めると、株価は調整場面を迎えることになる。そ
の場合は商品安に波及する可能性があるので注意したい。
【タイオファーの上昇は止まらず】
 タイオファーの上昇が顕著になっている。タイ南部の主要天然ゴム積出港のソンクラ
のオファー価格(FOB)をみると、米国がイラン攻撃を始める直前の2月27日はキ
ロ当たり76.18バーツが提示されていたが、5月6日時点では89.14バーツが
提示されている。日本円にして約63円の上昇だ。この間、JPXゴムRSS3の6番
限は、約45円の上昇なので、現6番限の10月には、まだ上値余地がありそうだ。
 なお、タイオファーの上昇の背景では、原油高はもちろんだが、中国の一部のタイヤ
メーカーが、乗用車用タイヤにおける天然ゴムと使用比率を増やす計画を持っていると
の話が聞かれる。通常、乗用車タイヤ1本における、ゴム成分は約50%、そのうち天
然ゴムが29%前後、合成ゴムが21%前後、残りの50%はカーボンなどの繊維や補
強材、配合剤と言われている。合成ゴムの価格上昇を受け、ゴム成分の中の天然ゴムの
比率を上げ、合成ゴムの比率を下げるという。日本や欧米のタイヤメーカーでは、比率
の変更は配合剤の変更や製造ラインの停止などがあり、容易ではない。ただ、中国の一
部の低品質のタイヤでは、配合比率を変える可能性がある。実際に変更となれば、需給
に大きな変化がでなくても、買い材料と解釈され、天然ゴムの価格を上昇させることな
りそうだ。
【上海9月限は上値追いの展開】
 上海ゴムの中心限月の9月限は、上値追いの展開となっている。3月20日に1万5
810元まで下落後、同水準で支持されると、反発を開始。イラン情勢の緊張もあり、
4月7日に1万7000元に上昇、8日の停戦合意にもかかわらず、10日には1万7
325元まで上昇した。同水準で上値が重くなると、17日には1万6480元まで一
時下落した。だが、米国とイランの停戦協議が進まないと、再び地合いを引き締め、2
3日には1万7560元まで上昇。27日に1万6970元まで押した後、原油高を手
掛かりに再び地合いを引き締め、5月7日には1万8095元の一代の高値を付けた。
その後も、1万8000元前後での取引となっている。
 買いが先行すれば、節目の1万8500元や1万9000元を意識した展開になる。
一方、下落となれば、4月17日の安値1万6480元から5月7日の高値1万809
0元まで上昇の38.2%押しとなる1万7400元付近がポイントになる。同水準を
割り込むと、同期間の半値押しとなる1万7200元台や節目の1万7000元が意識
される。
【東京ゴム活発限月の10月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の10月限は、上値を模索する展開となっている。3月下
旬からの値動きを確認すると、3月24日には金市場など他商品の急落もあり、投げと
見られる売りが出て、367.0円まで下落した。だが、その後は、イラン戦争の長期
化懸念に伴うNY原油高に追随し買いが先行、4月7日には401.0円まで水準を引
き上げた。8日に米国とイランが2週間の停戦で合意すると地合いを緩め、17日には
390.0円に軟化した。だが同水準で支持されると、停戦協議が進まないことから、
ジリ高調の展開となった。特に4月22日からは一本調子の上昇となり、5月8日まで
の9営業日で陰線はわずか1本、8日には419.9円まで上昇し、一代の高値を付け
た。その後も節目の420円を試す動きを見せている。
 買いが先行すれば、節目の420円が最初の関門。同水準を上抜くと、、節目の42
5円や430円を意識した展開になる。一方、軟化するようなら、節目の410円付近
が支持になる。同水準を下抜くと、一目均衡表の転換線がある405円台が支持とな
る。現状、同線を支持として上昇している。このため、同線を下抜くと、調整安場面に
入る可能性があるとみる。
【今週の注目ポイント】
 引き続き原油相場に注目したい。米国とイランの停戦から戦争終結への協議が依然と
して難航している。交渉がさらに長期化するようなら、原油高から天然ゴム相場は一段
高となる可能性がある。
【相場予想レンジ】
 5月11〜15日のJPXゴムRSS3号10月限の中心レンジ予想は400〜43
0円前後。テクニカルの支持線405.9(一目均衡表の転換線)、抵抗線は425.
0円(節目)。
<当面の予定(イベント・経済統計)>
11日 中国消費者物価指数 2026年4月(国家統計局)
    中国生産者物価指数 2026年4月(国家統計局)
    米中古住宅販売統計 2026年4月(全米不動産協会)
12日 全世帯家計調査・消費支出 2026年3月(総務省)
    独消費者物価指数 2026年4月確報(連邦統計庁)
    独景況感指数 2025年5月(ZEW)
    米消費者物価指数 2026年4月(労働省)
    米財政収支 2026年4月(財務省)
13日 国際収支(経常収支) 2026年3月(財務省)
    ユーロ圏域内総生産 2026年1-3月期改定(EUROSTAT)
    ユーロ圏鉱工業生産 2026年3月(EUROSTAT)
    米生産者物価指数 2026年4月(労働省)
14日 ●仏スイス(キリスト昇天祭)
    マネーストック 2026年4月(日本銀行)
    英国内総生産 速報値 2026年1-3月期(国立統計局)
    英貿易収支 2026年3月(国立統計局)
    英鉱工業生産指数 2026年3月(国立統計局)
    米小売売上高 2026年4月(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米輸出入物価指数 2026年4月(労働省)
    米企業在庫 2026年3月(商務省)
15日 企業物価指数 2026年4月(日本銀行)
       上海ゴム指定倉庫在庫(上海期貨交易所)
    米製造業景況指数 2026年5月(ニューヨーク連銀)
    米鉱工業生産・設備稼働率 2026年4月(FRB)
    建玉明細報告(CFTC)
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