【これからの見通し】ドル円相場は増委員の発言に敏感に反応、この後の米市場では一連の米指標発表 東京市場では、ドル円相場が神経質に振幅した。増日銀委員が「できる限り早い段階での利上げが望ましい」としたニュースヘッドラインを受けて、158円手前水準から一気に157.54付近まで急落。しかし、景気に対する配慮も示したことですぐに157.90台まで買い戻された。増委員は市場にハト派的と目されていただけに、円買い方向に敏感な反応がみられた。市場では円安是正やインフレ鎮静化の次の一手として日銀の早期利上げ再開を期待していることが示される格好となった。 ただ、足元では再び158円に接近している。ドル相場全般にはユーロドル1.17台前半、ポンドドル1.35台前半など前日NY終値付近で揉み合っており、目立った方向性は示していない。前日からのドル高水準を維持している状況だ。 先ほど一連の英経済統計が発表された。そのなかで注目度の高い3月の月次GDPは前月比+0.3%と前回の+0.5%からやや鈍化したものの、市場予想-0.2%からは予想外のプラス成長を維持していた。ただ、目立ったポンド買い反応は見られず。ポンド相場にとっては、英政治状況が中心テーマとなっているようだ。英地方選での与党・労働党の大敗を受けて、スターマー首相退陣論が強まっており、政情が不安定化している。新規報道に目を配りたい。 この後の海外市場で発表される経済指標は、米国発のものが中心となる。輸入物価指数(4月)輸出物価指数(4月)新規失業保険申請件数(05/03 - 05/09)小売売上高(4月)企業在庫(3月)など。一連の英経済指標発表後は、主要な欧州経済指標などの発表予定はない。エネルギー価格高騰がテーマとなるなかで、輸入物価の前年比は+3.1%と前回3月+2.1%から大幅に加速する予想となっている。消費動向の指標である小売売上高は前月比+0.5%と前回3月+1.7%から伸びの鈍化が顕著に示される見込み。 米中首脳会談やイラン関連の報道には引き続き注意が必要だが、今週は米CPI、米PPIとインフレ圧力の強さがドル買い材料となった経緯がある。上記の一連の米経済指標結果が足元でのドル高圧力をさらに支持するものとなるのかどうかを確認したいところだ。 発言イベント関連では、ミランFRB理事、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁、ハマック・クリーブランド連銀総裁、ボウマンFRB副議長、ウィリアムズNY連銀総裁、バーFRB理事など数多くの米金融当局者の発言機会が予定されている。英国ではピル英中銀チーフエコノミストが会議に出席する予定。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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