【前週のレビュー】ニューヨーク原油7月限は4月30日の高値103.78ドルから 5月6日に86.13ドルまでの下げ幅に対する61.8%戻し(97.04ドル辺 り)はすでに達成しているが、78.6%戻しの100ドルちょうどはまだ達成してい ない。仮に100ドルの節目を上抜けた場合、全値戻しとなる前述の103.78ドル が次の上値目標となりそうだとした。 【NY原油は下げ止まらない場合、90.21ドル辺りが次の下値目標】 ニューヨーク原油7月限は前回の当欄で記した全値戻しの103.78ドルを上回 り、18日に105.21ドルまで戻り高値を更新したものの、その後は大きく崩れ て、21日には95.76ドルの安値を付けた。その後は戻して、本稿執筆時点の22 日午後には97ドル台前半で推移している。17日が新月だったが、今回は「新月天 井」となった可能性が高まっている。6日の安値である86.13ドルから前述の高値 105.21ドルまでの上げ幅に対する半値押し(95.67ドル)をほぼ達成後に戻 す展開となっており、このまま押し目底を付けるか否かが目先の焦点となる。日柄的に は取引日ではないが、23日が上弦となるため、31日の満月に向けての上昇相場の押 し目底となる可能性も十分にあろう。ただ仮に下げ止まらない場合は61.8%押しの 93.42ドル、78.6%の90.21ドル辺りが次の下値目標となる。 材料的には、トランプ米大統領が高値を付けた18日の引け後にイランへの攻撃計画 を一時停止すると発表したことで崩れ始め、その後、同大統領が「イランとの協議が最 終段階にある」と語ったことでさらに崩れた。しかし実際はイランの高濃縮ウラン保有 や最終合意草案に対する認識のズレで不透明さを増しており、すぐに合意できるような 状況ではない。ただ、濃縮ウラン問題とホルムズ海峡封鎖問題が二大焦点となっている ことには間違いなく、今後はこれらの問題解決にどのような進展があるかが注目点とな る。一方でトランプ米大統領は何度も攻撃する可能性を示唆しているため、引き続き同 大統領の言動に翻弄されやすい状況が続くだろう。 イランの石油輸出は同国の国内総生産(GDP)の15〜20%を占めており、ホル ムズ海峡封鎖以前は日量210万バレルを輸出していた。これが封鎖以降は輸出は4分 の1程度まで落ち込んでいることが想定されている。もちろん、イラン一国だけでな く、中東湾岸産油国の輸出全体が落ち込んでいるため、ホルムズ海峡が平常に通航でき るようにならない限り、原油の供給懸念が続くことになる。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は5万ドル台で過去最高値を更新する 展開。 ドルインデックスは99ポイント台前半で高値もみ合いの様相となっている。 【OPECプラス、7月に日量18万8000バレルの増産を検討か=関係者】 石油輸出国機構(OPEC)プラスは、6月7日に会合を開くが、ロイター通信が関 係者の話として伝えたところによると、7月の産油量を日量18万8000バレル引き 上げることが検討されているという。 アラブ首長国連邦(UAE)がOPECを脱退したことで、現状の有志国はサウジア ラビア、イラク、クウェート、アルジェリア、カザフスタン、ロシア、オマーンの7カ 国となっている。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である10月限は9万円の節目に跳ね返される形で下落も直近は 21日移動平均線であり、8万5000円の節目にも近いボリンジャーバンドの中心線 (8万5320円辺り)と1シグマ(8万8430円辺り)を挟んだもみ合いとなって いる。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油7月限もボリンジャーバントの2シグマ(98.31ドル辺り)近 辺の高値から2営業日陰線を付けて急落。直近は100ドルの節目を割り込み、ボリン ジャーバンドの中心線(96.52ドル辺り)を試した。 ブレント原油7月限もチャートの形は似ているが、110ドルの節目に近いボリンジ ャーバンドの1シグマ(110.37ドル辺り)から反落して、ボリンジャーバンドの 中心線(101.45ドル辺り)や100ドルの節目が視野に入っている。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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