金・銀週間展望=もみ合い、インフレ鈍化も米イランの軍事衝突が続く

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [7月20日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  6 月限  7 月 13 日〜 7 月 17 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          21,878    21,925 (13)   21,207 (17)     21,338         -534
  銀           305.0     305.0 (13)    293.0 (17)      294.0        -11.0
 プラチナ       8,193     8,559 (16)    8,025 (14)      8,141          -81
 パラジウム     6,500     6,800 (16)    6,500 (13)      6,600         +200
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        16  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 8) 3,992.1    -121.6   | ドル・円    162.38      0.81 円安
  銀       ( 9) 5,618.7    -397.8   | 日経平均  64,141.12      -4416.61
 プラチナ   (10) 1,642.5     +13.5   | NY原油 ( 8)  78.95         +7.54
 パラジウム ( 9) 1,272.30     -4.00  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 16日
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【前回のレビュー】
 金は米イランの軍事衝突も短期間で終了との見方からもみ合い、とした。
 金は米消費者物価指数(CPI)や米生産者物価指数(PPI)の伸び鈍化が下支え
になったが、米軍がイランに対する海上封鎖を実施し、米イランの軍事衝突が続いたこ
とに上値を抑えられた。現物相場は1日以来の安値3971.02ドルを付けた。金先
限は1日以来の安値2万1210円を付けた。
 米国とイランは、ミサイルとドローン(無人機)による激しい攻撃の応酬を繰り広げ
た。イランはホルムズ海峡を再び封鎖したと表明、湾岸諸国にある米施設に対する攻撃
を実施した。一方、イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師は書面による声明で、
「殉教した指導者と全ての殉教者の血の復讐を誓う」と述べ、前最高指導者アリ・ハメ
ネイ師殺害を受けた報復を示唆した。トランプ米大統領は、米国はイランに対する海上
封鎖を再開するとともに、ホルムズ海峡を通過する全ての貨物について20%の費用負
担を求める考えを示した。ただ費用負担については湾岸諸国との貿易・投資協定で代替
するとし、翌日に撤回する考えを示した。イランは米国が電力インフラを攻撃した場合
に備え、紅海を封鎖する準備を整えるようイエメンの親イラン武装組織フーシ派に指示
した。
 6月の米消費者物価指数(CPI)は前年比3.5%上昇し、前月の4.2%上昇か
ら伸びが鈍化した。エネルギー価格の下落を反映し、事前予想の3.8%上昇も下回っ
た。米生産者物価指数(PPI)は同5.5%上昇し、前月の6.0%から伸びが鈍化
したほか、事前予想の6.2%も下回った。前月比では0.3%低下と、予想外のマイ
ナスとなった。ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長は下院金融サービス委員会
で証言を行い、FRBの独立性の重要性を改めて強調するとともに、インフレ目標の達
成に強い決意を示した。またFRBが約20年間にわたり実施してきた金利政策の運営
手法が、自身の立ち上げたタスクフォース(作業部会)による見直しの対象となると明
らかにした。
【金ETF残高は減少】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は16日時点で
1181.39トンとなり、前週末比0.71トン減少した。米国で0.57トン、英
GBSで0.01トン、英ETFSで0.08トン、オーストラリアで0.08トン減
少、南アで0.03トン増加した。中東情勢に対する懸念を受けて投資資金が流出し
た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、7月7日時点
のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは19万4246枚となり、前週の19万
4019枚から拡大した。今回は新規買いが4094枚、新規売りが3867枚出て、
227枚買い越し幅を拡大した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア領内の奥深くを標的にした長距離攻撃に
特化する特別司令部を新設すると発表した。また攻撃部隊とドローン(無人機)部隊を
組み合わせた新たな即応部隊も編成する。ウクライナ支援国で構成する「有志連合」は
首脳会議を開き、防空分野で新たな協力の枠組みを立ち上げることで合意した。協力の
枠組みには米国の防空システム「パトリオット」に代わる低コストの新型弾道ミサイル
迎撃システムの共同開発も含まれる。
【銀は米イランの軍事衝突やドル高が圧迫】
 銀の現物相場は米国とイランの軍事衝突やドル高を受けて戻りを売られ、昨年11月
以来の安値55.32ドルを付けた。米国のインフレの伸びが鈍化し、米連邦準備理事
会(FRB)の7月利上げ観測が後退したが、米国とイランの軍事衝突で先行き不透明
感が強い。
 16日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比122.32
トン増の1万4993.83トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)
の建玉明細報告によると、7月7日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
2万8015枚となり、前週の2万7368枚から拡大した。
当面の予定(イベント・経済統計)
20日 ●海の日
    独生産者物価指数 2026年6月(連邦統計庁)
21日 英雇用統計 2026年6月(国立統計局)
    独景況感指数 2025年7月(ZEW)
22日 貿易収支 2026年6月速報(財務省)
    英消費者物価指数 2026年6月(国立統計局)
23日 理事会結果公表(ECB)
    政策金利公表(南アフリカ準備銀行)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
24日 消費者物価指数 2026年6月(総務省)
    英小売売上高 2026年6月(国立統計局)
    ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2026年7月速報(Markit)
    ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2026年7月速報(Markit)
    米新築住宅販売 2026年6月(商務省)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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