ドル円、163円台に上昇 1986年以来の高値水準=NY為替概況 きょうのNY為替市場、ドル高の動きが優勢となり、ドル円は163円台に上昇。1986年以来の高値水準となった。中東情勢が依然として混迷しており、米軍の攻撃も10日連続で実施されていた。原油高、米国債利回り上昇の中、ドル円も堅調な動きが続いている。 市場ではエネルギー供給の混乱に対する懸念が再燃しており、FRBが9月にも利上げを実施する可能性が一段と高まっているとの指摘もストラテジストから出ている。ドルの下落局面は依然として買い場だと考えているという。 また、世界的な金利上昇にエネルギー価格上昇も重なる中、日本当局が取り得る有効な対応は極めて限られつつあるとの指摘も出ていた。原油高は日本の交易条件を悪化させる一方、世界的な利回り上昇は日本との金利差をさらに拡大させ、円売り圧力を強めている。為替介入は短期的に円安の進行速度を鈍らせることはできても、持続的な相場反転にはならないとも指摘している。 ユーロドルは1.14ドル割れをうかがう展開。本日の下げで再び21日線を下回っており、4月中旬以降の下げトレンドに再び回帰しそうな雰囲気が出ている。一方、本日のユーロ円はドル円に沿った動きをしており、186円台に上昇。円安がユーロ円を押し上げた格好。 アナリストは、エネルギー価格の高止まりが続けば、ユーロドルは1.14ドルをブレイクし、1.13ドル台前半まで下落する可能性はあると指摘している。ECBが追加利上げを実施するとの期待がユーロ相場を支えているものの、市場が追加利下げを織り込む余地は限られているという。 市場では年末までに1回か2回の利上げが織り込まれているが、2回を超える可能性は低いと見ているという。また、春の原油高局面でも、市場はECBの中銀預金金利が年末までに2.75%を上回る水準まで引き上げられることは織り込まなかったとも指摘。このことは、原油価格が上昇すればするほど、ユーロドルへの下押し圧力が強まる可能性を示唆しているという。 ポンドドルは1.33ドル台に下落。一時1.3360ドル付近まで下落する場面も見られた。きょうの下げで200日線を再び下回り、6月下旬からの反転相場に黄色信号が点灯。一方、ポンド円も下落しており、一時217円台半ばまで下落する場面も見られた。 英投資会社のCEOは、英国の高水準な社会保障費が今後もインフレを押し上げ、金利を高止まりさせる要因になり得るとの見方を示している。新たに就任したバーナム英首相は生活費高騰への対応という難題に直面していると指摘。市場ではインフレ懸念が根強いことを背景に、英中銀が年内に1回か2回の利上げを実施するとの見方が織り込まれている状況。 また、原油の再上昇を受け、市場では今後数カ月間に英中銀が追加利上げに踏み切るとの見方が強まっている。米国とイランの衝突が激化しており、インフレ圧力が一段と高まるとの懸念が強まった。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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