【これからの見通し】中東リスク深刻化も米テック設備投資が株高を支援、センチメント交錯するなかでECB理事会 足元の市場センチメントは二極化している。中東情勢は一段と深刻化している。イランは仲介国の提案を拒否。米国は初のB-1爆撃機を投入。米・イの和平協議どころではない状況だ。米国はイランの核施設攻撃を示唆、イランはフーシ派による紅海封鎖をもくろんでいる。攻撃の応酬は12日連続となっている。NY原油先物は88ドル台に上昇し、高止まりしている。 一方で、米テック企業の設備投資計画は明るい材料だ。アルファベットは2026年の設備投資計画を最大2050億ドルへ引き上げ、AIインフラ投資の第二波が期待される状況になっている。本日の韓国株は半導体主導で大幅続伸し、サムスン電子やSKハイニックスが上昇した。AI需要の再加速期待がアジア株の下支えとなり、米株でもメガテック主導の上昇圧力が続く可能性がある。 そのなかで本日はECB理事会が金融政策を発表する。政策金利据え置きが市場コンセンサスとなっている。前回6月理事会では0.25%利上げが実施されており、スタッフ予測ではインフレ見通しの引き上げとともに成長見通しが引き下げられていた。まずは、インフレ抑制に先手を打った格好だった。今回は中東情勢が極めて流動的なこともあり、前回の利上げの波及効果とともに分析の時間を置く姿勢が取られるものとみられる。足元での中東情勢の悪化を受けて、再び欧州には供給ボトルネックやコストプッシュインフレ圧力が懸念される状況だ。インフレと景気の両面のさじ加減について、ラガルドECB総裁会見内容が待たれる。 その他の経済指標は、フランス企業景況感(7月)、トルコ中銀政策金利(7月)、カナダ小売売上高(5月)、米新規失業保険申請件数(07/12 - 07/18)、南ア中銀政策金利(7月)などの発表が予定されている。中銀政策金利は、トルコが据え置き、南アが0.25%利上げ予想が優勢になっている。米新規失業保険申請件数は21.0万件と前回の20.8万件からの微増が予想されている。 発言イベント関連では、ラガルド会見以外には目立った中銀当局者の予定はみられない。米10年インフレ連動債(TIPS)入札(210億ドル)が実施される。欧米主要企業決算発表は、ネスレ、BNPパリバ、インテル、ブラックストーン、Tモバイルなどが予定されている。ハイテク関連のインテル決算に市場の注目が集まりそうだ。 この後の海外市場は、中東リスク・米テック設備投資を受けた株式動向、ECB理事会での金融政策スタンスといった3点をにらんだ展開となる。ただ、現状では為替市場での短期ボラティリティーは極端に高まることもなく、緩やかな水準変化にとどまりそうだ。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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