株価指数先物 【週間展望】―米大手テックの決算に一喜一憂の展開に

配信元:株探
著者:Kabutan
 今週の日経225先物は、自律反発が期待されるなか、緊迫する中東情勢を背景とした原油価格や米長期金利の動向、さらには米国の大型テック企業の決算を受けて一喜一憂する展開が見込まれる。

 前週の日経225先物は、連休明け7月21日に2260円高と3日ぶりに大幅反発し、6万6000円台を回復した。調整を強めていたAI(人工知能)・半導体関連株が買い戻されるなかショートカバーを誘う形になり、22日には6万7670円までリバウンドを演じた。だが、週後半にかけてはWTI原油先物が1バレル=90ドル台を上回ってきたほか、米主要企業の決算発表後の弱い値動きが重荷となった。週末24日は再びAI・半導体関連株が下落したことでショートが膨らみ、6万4230円まで売られる場面もみられた。

 終値は6万4560円だったことで、週間では500円高(17日は6万4060円)と反発した形ではあった。ただし、調整トレンドを継続するなかで75日移動平均線(6万4490円)での攻防となり、下向きで推移するボリンジャーバンドの-2σ(6万4210円)と-1σ(6万6410円)に沿った形での値動きを続けている。75日線水準からの自律反発が期待される半面、-1σ接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。

 24日の米国市場では、NYダウ、 S&P500が上昇した一方、ナスダックは3日続落した。中東情勢を巡って「パキスタンが米国とイランの戦闘終結に向けた交渉の再開を模索している」と報じられ、WTI原油先物が下落したことで主力株に買い戻しが入った。一方、23日夕に決算を発表したインテルは、4~6月期実績が予想を上回り、7~9月期の収益見通しも予想以上だったが、8%近く急落した。他の半導体株にも売りが広がり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下落率は4%を超えている。

 前日に決算を発表したアルファベットも、好決算ながら下落反応をみせていた。同社はAIデータセンターなどの設備投資を2026年に最大2050億ドル(約33兆円)に増やすと発表している。成長シナリオに大きな変化はないとみられるが、巨額のAI投資を巡る収益化への懸念が再燃しているようだ。そのため、好決算であっても発表後に利益確定が強まることが警戒されて、押し目待ちのロング対応は慎重にさせよう。

 24日の日経平均株価は1811円安と大幅に下落したが、東証プライムの売買高は連日で20億株を下回っていた。指数インパクトの大きいAI・半導体関連株の調整が続くなか、押し目買いを手控えさせていることがうかがえる。日経225先物も大きくポジションを傾けてくる動きは限られ、スキャルピング中心のトレードを余儀なくされている。外部環境などに明確な変化が顕在化してくるまでは、ポジションを傾けにくくさせそうだ。

 日経225先物は24日取引終了後のナイトセッションで、日中比410円高の6万4970円で始まると、6万5230円まで切り返す場面もみられた。だが、24日の米国市場の取引開始後に軟化し、6万4280円まで下落幅を広げた。売り一巡後に6万5000円台を回復する動きもあったが、終盤にかけて弱含み、日中比270円安の6万4290円とナイトセッションの安値圏で終えている。

 75日線水準からの自律反発が期待されるが、同線を巡る攻防で上値の重さが意識されてくると、-2σに沿った調整が意識されやすく、戻り待ち狙いのショートを誘うことになりそうだ。週足では-1σ(6万3320円)と13週線(6万6220円)とのゾーンが意識される。

 週足のバンドが収斂してきているため、煮詰まり感からトレンドが出やすくなるタイミングに差し掛かる。-1σを割り込んでくると、26週線(6万1220円)と-2σ(6万0420円)が射程に入ってきそうだ。13週線を捉えてくるようだと+1σ(6万9120円)に向けたトレンドが期待されてこようが、可能性は低そうだ。

 今週は29日にアーム・ホールディングス、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、クアルコム、30日にアップル、アマゾン・ドット・コムなどの決算が予定されている。これらの反応を受けて先物市場では先回り的な資金が流入しやすく、指数インパクトの大きいキオクシアホールディングス<285A>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]などに影響を与えることになろう。

 また、28~29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、30~31日に日銀の金融政策決定会合が開かれる。いずれも、今回は政策金利の「据え置き」が濃厚と予想されており、サプライズはなさそうだ。これらイベントの通過によるアク抜けの動きは意識しておきたい。そのほか、米国では30日に6月の個人消費支出(PCEデフレーター)、31日に7月のシカゴ購買部協会景気指数などの発表が予定されている。

 そのため、オプション権利行使価格の6万4000円を中心とした上下の権利行使価格となる6万1500円から6万6500円辺りのレンジを想定する。なお、パラボリックのSAR値は6万6400円辺りまで下がってきており、これにタッチしてくるとトレンド転換が意識されてきそうだ。

 24日の米VIX指数は18.58(23日は18.70)に低下した。週間(17日は18.77)でも下がっている。200日線(18.69)水準での攻防から22日には一時16.64まで低下し、75日線(17.57)と25日線(17.00)を割り込んだ。しかし、中東情勢の緊迫化による原油高、米中のAI開発競争の激化に対する警戒感などを背景に、23日には20.31まで急伸して200日線を上回る場面もあった。24日の下げで同線を下回っており、200日線水準に上値を抑えられる状況が続くようだと、リスク回避姿勢は強まらないだろう。

 24日のNT倍率は先物中心限月で16.09倍(23日は16.39倍)に低下した。週間(17日は16.38倍)でも下げている。指数インパクトの大きいAI・半導体関連株の値動きに振らされた。75日線(16.46倍)を挟んでの推移から下げ渋りもみられたが、-1σ(16.52倍)に上値を抑えられる形になり、24日には明確に75日線を下抜けて-2σ(16.02倍)に接近してきた。米国の大手テック株の決算反応次第ではあるが、FOMCや日銀会合などを受けて相対的にTOPIX型優位の展開が意識されやすい。-2σまでの下げでリバランスの動きは入りそうだが、次第にNTショートに振れやすくなりそうだ。

 7月第3週(7月13日-17日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は4201億円(7月第2週は1兆5021億円の買い越し)だった。現物は2863億円の売り越し(同4929億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は1338億円の売り越し(同1兆0092億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しだった。個人は現物と先物の合算で5692億円の買い越しと3週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1974億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。

 主要スケジュールでは、7月27日に中国1-6月工業企業利益、中国半導体メモリー大手CXMTが上海株式市場に上場、28日に米国7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、29日に権利付き最終日、FOMC終了後に政策金利、ウォーシュFRB(連邦準備制度理事会)議長が記者会見、30日にイングランド銀行(BOE)政策金利、米国4-6月期GDP、米国6月個人所得、米国6月個人消費支出、31日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、植田和男日銀総裁が記者会見、6月完全失業率、6月鉱工業生産、中国7月製造業PMIなどが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82
09月限 日経225 45016.28  TOPIX  3175.61
10月限 日経225 48779.14  TOPIX  3241.66
11月限 日経225 50323.66  TOPIX  3339.97
12月限 日経225 50536.54  TOPIX  3393.48
01月限 日経225 51525.23  TOPIX  3491.09
02月限 日経225 57045.65  TOPIX  3854.29
03月限 日経225 52909.45  TOPIX  3568.56
04月限 日経225 56572.89  TOPIX  3752.89
05月限 日経225 62628.64  TOPIX  3828.17
06月限 日経225 66698.04  TOPIX  3904.01
07月限 日経225 69171.55  TOPIX  4065.31

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/09 07月24日  66050  66530  64230  64560  -1790
26/09 07月23日  65820  67090  65640  66350  +280
26/09 07月22日  66270  67670  66000  66070  -250
26/09 07月21日  63990  66370  63430  66320  +2260
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/09 07月24日  4035.5  4062.0  3989.0  4010.0  -37.5
26/09 07月23日  4028.0  4073.5  4011.0  4047.5  +7.0
26/09 07月22日  4025.0  4077.5  4007.5  4040.5  +16.0
26/09 07月21日  3911.5  4026.5  3904.0  4024.5  +115.0
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
07月24日(09月限) 
07月23日(09月限) 65395 -955
07月22日(09月限) 66400 +330
07月21日(09月限) 67185 +865
07月20日(09月限) 65110 +1050
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
07月17日    1434億円  +845億円  2兆4065億円  -1137億円
07月10日    588億円  -168億円  2兆5203億円  +551億円
07月03日    757億円  +694億円  2兆4652億円  +186億円
06月26日     63億円  -278億円  2兆4465億円  +1978億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
07月22日    3999万株   +253万株  6億5241万株   -912万株
07月21日    3745万株   +592万株  6億6154万株   -487万株
07月17日    3152万株   +813万株  6億6641万株   +45万株
07月16日    2339万株   +953万株  6億6596万株   +27万株
07月15日    1386万株   +314万株  6億6568万株   +668万株
07月14日    1071万株    -28万株  6億5900万株   +506万株
07月13日    1099万株    -86万株  6億5393万株   -509万株
07月10日    1186万株   +167万株  6億5903万株   +1553万株
07月09日    1018万株   -192万株  6億4350万株   -2530万株
07月08日    1210万株   -376万株  6億6880万株   +1151万株
07月07日    1587万株    +34万株  6億5728万株   -496万株
07月06日    1553万株   +220万株  6億6225万株   -627万株

NT倍率
07月24日  16.09
07月23日  16.39
07月22日  16.35
07月21日  16.47
07月17日  16.38

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Kabutan

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