きょうの為替市場でドル円は戻り売りが優勢となり、一時163円台前半まで下落した。米国が2夜連続でイランへの攻撃を見送ったことを受け、原油価格は買い戻されている。ただ、下値では押し目買い意欲が根強く、約40年ぶりの高値圏となる164円を引き続き意識した展開が続いている。 日本の通貨当局が為替介入を見送る中、オプション市場では円高への警戒感が後退しており、投資家の姿勢が再び円安方向に傾きつつあるとの見方も出ている。 中東情勢は引き続き注目されるものの、今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合が開催され、市場の関心を集めそうだ。FOMCでは政策金利の据え置きがほぼ確実視されているが、短期金融市場は利上げの確率を約30%織り込んでおり、比較的高い水準となっている印象。 FOMC終了まで金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間入り前には、複数の委員から利上げに含みを持たすタカ派的な発言が相次いでいた。このため、市場ではサプライズ利上げへの警戒も燻っている。 ウォーシュ議長は明確なフォワードガイダンスを示さない方針を掲げており、前回の声明も政策決定と経済認識を示す簡潔な内容に留まった。市場では9月会合での利上げ期待が高まっているが、今回の会見から今後の政策運営に関する手掛かりが得られるかが焦点。ウォーシュ議長の発言を受け、短期金融市場が織り込む利上げ確率がどのように変化するかに関心が集まっている。 一方、日銀も今回は政策の据え置きが確実視されている。ただ、植田総裁は追加利上げの可能性を残すタカ派姿勢を示すと見られている。もっとも、日米金利差は当面大きく縮小しないとの見方が優勢で、イベント通過後にはドル円が改めて165円を試すとの予想も少なくない。 テクニカル面では、ドル円は21日線を明確に上回り、100日線と200日線の上方も維持。中長期的な上昇トレンドに大きな変化は見られず、163円台を維持できれば、先週高値の163.99円や心理的節目の165円を再び試す可能性が意識されそうだ。 なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 27日(月) 現行付近にはなし 30日(水) 162.00(12.4億ドル) 163.00(13.8億ドル) 165.00(38.2億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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