FOMCを受けてドル安が強まる ドル円は一時163円台前半に急速に下落=NY為替概況 きょうのNY為替市場、午後にFOMCの結果が発表されドル安が強まった。ドル円は一時163円台前半に急速に下落。FRBは大方の予想通りに政策金利を据え置いた。3名の委員が利上げを主張し反対に回ったが、声明では「インフレは高止まり、ショックを一部反映」との認識を繰り返していた。 今回の結果を受けて短期金融市場では利上げ期待が後退し、9月利上げを完全には織り込めていない。一部からは9月利上げを示唆してくるとの期待もあったが、その後のウォーシュ議長の会見では、時間をかけて慎重に判断したい意向も滲ませていた。 エコノミストからは「議長はインフレ対応への信認回復と、その上で1回以上の利上げを実施する必要があるかどうかを見極めることとの間に、概念的にも時間的にも一定の距離を置こうとしていることが確認された」との指摘が出ている。「今回の決定は、強いメッセージを打ち出すために予測不能な行動を取るのではなく、今後得られる情報に対し、より予見可能で一貫性のある形で対応する姿勢を示すものだ」とも述べていた。 ユーロドルは1.1465ドル付近に上昇。一方、本日のユーロ円はユーロドルの動きに追随し、187円台半ばに上昇。上向きの流れを維持しており、年初来高値の188円付近を目指す展開が続いている。 アナリストは、ユーロ圏では原油価格とインフレ期待の相関が米国よりも強いことから、例え米国とイランが恒久的な和平で合意したとしても、ユーロが恩恵を受けるとは限らないとの見方を示している。FRBの利上げ観測は最近、原油価格との連動性が薄れている一方、ECBの金融政策の見通しは依然としてインフレリスクに左右されていると指摘。今月初めに原油価格が再び上昇した局面では、ユーロ圏の1年先インフレ期待は上昇していたものの、米国のインフレ期待は低下していたという。 また、市場が織り込むFRBの利上げ観測は強気過ぎるとの見方を示した上で、「原油価格が下落した場合でも、その見方が修正されるかどうかは不透明。そのため、こうした状況が変わらない限り、ユーロドルは上昇しにくい」と述べていた。 ポンドドルは一時1.33ドル台後半に上昇。一方、ポンド円は218円台半ばに上昇し、21日線をしっかりと維持した。 明日は英中銀の金融政策委員会(MPC)の結果が公表されるが、アナリストは「今回は据え置きの公算が大きく、英財政を巡る不透明感も続いていることから、ポンドは下落の反応を示す可能性がある」との見方を示した。 委員の投票行動は前回同様に7対2で決定されると予想しており、グリーン委員とピル委員の2人が再び利上げを支持すると見ているようだ。一方、利上げ支持が2人を上回る可能性や、ベイリー総裁が今秋の追加利上げを示唆するリスクもあるとも指摘している。そうしたタカ派的な材料が示されなければ、バーナム首相の下で続く財政運営への不透明感が引き続きポンドの重しとなるため、ポンドには緩やかな下落圧力がかかると見ているという。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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