【これからの見通し】株式にらんでやや円安の動き、ロンドン・NYでも継続か アジア時間は株高を背景にドル円・クロス円がじり高、ドルストレートはややドル安推移と、全体としてリスク選好寄りの小幅な値動きにとどまった。 ドル円は株高による円安圧力が続く一方、157.00円・158.00円に大口のNYカットオプションが控えており、上値・下値ともに伸びにくい状況だ。ユーロドルも1.1490・1.1500に厚いオプションが存在し、ドル高一服の中でも上値が抑えられやすく、ドルストレートは上下ともに厚いオーダーに挟まれた往来相場が続きやすい。 原油は前日の下げが一服し調整買いが入っているが、為替を大きく揺らすほどの新規材料にはならず、資源通貨にとっては中立からやや支援程度の効果にとどまっている。株式市場がアジア時間の堅調さを維持できれば、欧州・NYでも緩やかなリスク選好が続き、円安・ドル売りが共存する「小幅のリスク選好」の地合いが続きやすいものとみられる。 欧州時間以降は、トルコの消費者信頼感指数、台湾の雇用統計、ハンガリー中銀の政策金利、ユーロ圏の消費者信頼感指数速報値などが予定されているが、いずれも市場の方向性を大きく変える材料にはなりにくい。指標の強弱による反応は一時的なものにとどまりそうだ。 NY時間にはリッチモンド連銀製造業指数が発表されるほか、ナーゲル独連銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁、ラガルドECB総裁、スレイペン・オランダ中銀総裁、ウィリアムズNY連銀総裁、ジェファーソンFRB副議長など、欧米中銀要人の発言が相次ぐ。特にラガルド総裁とバーキン総裁(質疑応答あり)は、金利観のニュアンスが出やすく、ユーロ・ドルともに 一時的な上下のブレが発生する可能性が指摘される。深夜の米2年債入札も短期金利を動かす可能性があり、ドルストレートが敏感に反応するかもしれない。 さらに、国連総会一般討論が続く中、トランプ米大統領や高市首相の登壇、湾岸諸国首脳とのイラン情勢協議、日米首脳会談など、地政学的なニュースにも目を配りたい。これらは突発的なヘッドラインが出れば、リスク回避の円買い・ドル買いが瞬間的に発生する可能性があるものの、事前の警戒感は強くなく、出れば動くが出なければ静かなままという類のものだ。 総じて、株高・原油下げ止まり・ドル高一服という穏やかな環境に、NYカットオプションの厚い壁と多数のイベントが重なることで、欧州・NY時間もレンジ内の小動きが続く見通しである。方向感は出にくいものの、要人発言や米2年債入札、国連総会関連の突発ヘッドラインなど、小さな揺れを生む火種が複数存在する日となる。ドル円・クロス円は上値を試しやすいものの介入警戒とオプション帯で追随は限定的となり、ドルストレートは厚いオプションに挟まれた往来が続く展開がメインシナリオとなろう。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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