ドル円、158円台に再び上昇 ドル高の流れ続く=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、158円台に再び上昇 ドル高の流れ続く=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、依然としてドル高が続く中、ドル円は158円台に再び上昇。東京時間には157円台半ばから158円台に上昇する場面も見られたが、上値を抑えられていた。158円台半ばに200日線が来ているが、目先はその水準を試しに行くか注目される。

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が9月に開いた経営委員会で、基本ポートフォリオの検証に関する報告がなかったと伝わったこともドル円を押し上げていた。片山財務相を始め、高市政権の経済閣僚の言及などで、市場で浮上したポートフォリオ見直し観測を裏付ける新たな材料は示されなかった模様。

 先週の予想を下回る米雇用統計を受けて、10月FOMCは据え置き観測でほぼ固まったようだ。FOMC委員からの利上げを急ぐ必要性はないとの趣旨の発言も先週は相次いでいた。来週のインフレ統計は確認する必要はあるが、いまのところ10月は見送りとの見方が大勢。短期金融市場でも10月FOMCでの利上げ確率は20%程度に低下している。

 ただ、ドル安の流れにはなっていない。10月はないと見られているものの、利上げ期待自体が後退したわけではなく、27年末までにあと3回か4回の利上げが見込まれている状況。そのような中、ドル高がドル円の下値を支える一方、介入への警戒感から上値にも慎重といった様子に変化はなさそうだ。

 ユーロは軟調。ユーロドルは一時大きな心理的節目である1.12ドルを割り込んだ。その後は1.12ドル台を回復したものの、欧州の政治・財政リスクへの警戒が上値を抑えている。ユーロ円も一時176.22円まで下落した後、177円台前半まで戻す展開。

 ここに来て欧州各国の財政悪化や政治情勢への懸念が台頭。フランスの財政悪化や政治的混乱への警戒が続く中、スペインのサンチェス首相が11月29日の解散総選挙を表明したことで、域内の政治リスクが一段と意識された。市場ではヘッジファンドによるユーロ売りが目立ち、本日は一時1.1160ドル付近まで下落していたが、それによってオプション絡みの売りを誘発する水準に達したとの指摘も出ていた。

 さらに、ユーロドルは今年の大半で短期金利差から示唆される水準を上回って推移してきたことから、この乖離が縮小する余地も大きいとの見方が出ている。市場では1.12ドルを明確に割り込めば年内に1.10ドルが意識され、来年以降には1.05ドルまで下落する可能性も指摘されている。

 ポンドドルも上値の重い展開が続き、1.32ドルを割り込む場面も見られた。いまのところ1.32ドルを割り込むと押し目買いも見られ、かろうじて1.32ドル台は維持してい格好。ポンド円は方向感なく209円を挟んでの取引。

 ポンドは10月28日の英予算発表に向けて、他通貨に対して出遅れる可能性があるとの見方が出ている。アナリストは、予算発表前にポンドに対するリスクプレミアムがさらに上乗せされる余地が大きいと指摘。

 英金利が高いため、多くの通貨に対してポンド売りを仕掛けるのは難しいものの、対ドルではポンド下落を見込む取引が有効になり得るという。市場ではドル高見通しが一段とコンセンサスになりつつあるほか、リスクプレミアムの拡大によってポンドがさらに割安方向へ動く余地があるためだと述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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