プラチナ週間展望=軟調、世界的な債券売りやドル高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [10月12日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  8 月限  10 月 5 日〜 10 月 9 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          21,756    21,925 ( 5)   21,174 ( 8)     21,862        +109
  銀           311.0     311.0 ( 5)    306.0 ( 8)      306.0        -5.0
 プラチナ       8,561     8,630 ( 6)    7,994 ( 8)      8,329        -233
 パラジウム     6,000     6,000 ( 5)    5,900 ( 8)      5,900        -200
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
         8  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       (12) 4,157.0      -5.3   | ドル・円    158.23      0.48 円安
  銀       (12) 5,942.4     -99.1   | 日経平均  69,030.92       +721.46
 プラチナ   ( 1) 1,642.0     -58.0   | NY原油 (11)  91.49         +0.38
 パラジウム (12) 1,125.40    -46.80  |* ドル・円は15時45分現在、原油は  8日
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【前週のレビュー】
 プラチナは米国債の利回り上昇が一服し、安値もみ合い、とした。
 プラチナは仏財政不安で世界的な債券売りとなったことやドル高を受けて売り優勢と
なった。現物相場は8月3日以来の安値1612.70ドルを付けた。プラチナ先限は
7月21日以来の安値7994円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は昨年9月以
来の安値1115.57ドルを付けた。
 米国債の利回りは上昇が続き、10年債と30年債の利回りは約24年ぶりの高水準
となった。30年債の利回りは5.7%まで上昇し、6%が視野に入った。欧州ではフ
ランスの財政悪化に対する懸念を受けて仏10年国債利回りが約25年ぶりに5%付近
まで上昇した。英10年債利回りは一時5.527%と19年ぶりの高水準を付け、世
界的な債券売りとなった。ただ米10年債や30年債の入札が好調となった。またコー
ルオプションの取引量が増加したことで米国債強気の見方も出ている。ただ米政府債務
が40兆ドルを突破し、イラン戦争の終わりが見えないなか、インフレや政府債務膨張
に対する懸念が残っている。一方、9月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は
2万9000人増で前月から伸びが鈍化し、事前予想の9万人増を下回った。過去2カ
月分も大幅に下方改定された。失業率は4.2%で前月の4.1%から上昇した。CM
Eのフェドウォッチで、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きの
見方が強まった。ただ12月の追加利上げを織り込んでいる。
 トランプ米大統領は、イラン戦争を背景とした燃料価格の高騰を抑制するよう求める
米国の圧力を受け、欧州がディーゼル(軽油)の備蓄を放出することで合意したと明ら
かにした。国際エネルギー機関(IEA)の協調放出が原油の上値を抑える要因になっ
た。ただイランのイスラム革命防衛隊は、違法と見なすホルムズ海峡の通航ルートを近
く閉鎖するとした。オマーン沿岸沿いの南側の通航路を指している。一方、米国防総省
は米中央軍に対してイランでの大規模な戦闘作戦再開に向けた準備を完了するよう指示
した。ただ米大統領は、米国がイランと建設的な協議を行っているとした上で米中間選
挙前にイランへの攻撃は実施しないとの考えを表明した。米国とイランの協議の行方を
確認したい。
【NYのプラチナETF残高が減少】
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、7日のロンドンで10.00トン(前
週末10.00トン)と変わらず、8日のニューヨークで37.08トン(同37.5
5トン)に減少、7日の南アで4.17トン(同4.17トン)と変わらずとなった。
またパラジウムETFの現物保有高はロンドンで4.99トン(同4.95トン)に増
加、ニューヨークで16.22トン(同16.22トン)、南アで0.59トン(同
0.59トン)と変わらずとなった。ニューヨークのプラチナETF(上場投信)残高
が減少した。世界的な債券売りやドル高を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先
物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、9月29日時点のニューヨーク・
プラチナの大口投機家の買い越しは1万3489枚(前週1万5366枚)に縮小、パ
ラジウムの売り越しは5825枚(同4533枚)に拡大した。
【ユーロ圏のインフレも総合PMI上昇で需要は堅調】
 9月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値は前年比3.8%上昇し、前月
の3.2%から伸びが加速したほか、事前予想の3.6%を上回った。9月の欧州中央
銀行(ECB)理事会の議事要旨で、エネルギー価格の極めて大きな変動と広範な不確
実性を踏まえ、インフレリスクは一段の上振れに傾いているとの認識で全員が一致し
た。国際通貨基金(IMF)は研究報告書で、食料とエネルギー価格の急上昇は今後よ
り頻繁に起こる可能性が高いと述べ、こうした危機はインフレ期待を長期にわたって高
め、貧困を悪化させ、経済の安定を脅かすと警告した。一方、9月のユーロ圏の総合購
買担当者景気指数(PMI)改定値は53.1と前月の52.0から上昇し、2023
年4月以来の高水準となった。中東戦争に起因するインフレ懸念にもかかわらず需要が
堅調に推移した。世界貿易機関(WTO)は、世界のモノ(財)の貿易量の2026年
の伸び率見通しを3.9%とし、3月時点の予想1.9%から引き上げた。中東情勢に
よる混乱の影響はあるものの、半導体やデータセンターなど人工知能(AI)関連製品
への需要が伸びる見通し。
当面の予定(イベント・経済統計)
12日 ●日本(スポーツの日)、カナダ(感謝祭)
13日 企業物価指数 2026年9月(日本銀行)
    独消費者物価指数 2026年9月確報(連邦統計庁)
    米中古住宅販売統計 2026年9月(全米不動産協会)
    米財政収支 2026年9月(財務省)
14日 中国消費者物価指数 2026年9月(国家統計局)
    中国生産者物価指数 2026年9月(国家統計局)
    中国貿易収支 2026年9月(税関総署)
    米消費者物価指数 2026年9月(労働省)
    米地区連銀経済報告・ベージュブック(FRB)
15日 機械受注 2026年8月(内閣府)
    英貿易収支 2026年8月(国立統計局)
    英鉱工業生産指数 2026年8月(国立統計局)
    ユーロ圏鉱工業生産 2026年8月(EUROSTAT)
    米小売売上高 2026年9月(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米生産者物価指数 2026年9月(労働省)
    米製造業景況指数 2026年10月(ニューヨーク連銀)
    米製造業景況指数 2026年10月(フィラデルフィア連銀)
    米企業在庫 2026年8月(商務省)
16日 ユーロ圏消費者物価指数 2026年9月確報(EUROSTAT)
    ユーロ圏貿易収支 2026年8月(EUROSTAT)
    米輸出入物価指数 2026年9月(労働省)
    米鉱工業生産・設備稼働率 2026年9月(FRB)
    対米証券投資 2026年8月(財務省)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
※投資や売買については御自身の判断でお願いします。

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