ドル円は一時156円台に下落 リスク回避の円高との指摘も=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円は一時156円台に下落 リスク回避の円高との指摘も=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル自体はやや買い優勢となっていた一方、それ以上に円高が優勢となり、ドル円は一時156円台に下落した。本日の動きで200日線を下放れる展開が見られている。このまま155円をブレイクするようであれば、これまでの160円を目指す展開から、今度は150円を目指す流れに方向転換した可能性を市場に意識させそうな展開ではある。

 円高を誘発する材料は何もないが、米国債およびスイスフランとともに買われているとの指摘が聞かれた。円が逃避買い通貨としての地位を回復したかは未知数だが、米企業の決算発表が行われている中、AI関連株への懸念が株式市場で再燃しており、投資家が安全資産に資金を移しているという。

 ストラテジストは「投資家がAI関連資産を見直す中、市場心理は不安定になっている。収益性や投資収益率に対して、より慎重な見方が出ていると見られる」と述べていた。米国債は、直近の利回り上昇で価格的に値ごろ感が出ており、投資家がリスクの一部を抑えたいと考えている可能性があるとしている。

 きょうのユーロドルは戻り売りが優勢となり、一時1.11ドル台に下落する場面が見られた。一方、ユーロ円は円高の動きから戻り売りが優勢となっており、175円台に一時下落する場面も見られている。

 米大手証券のアナリストが「ECBの利上げ観測が市場でさらに後退すれば、ユーロには一段の下落余地がある」との見方を示した。欧州各国の国債利回りの格差拡大によって金融環境が引き締まる中、投資家はECBの利上げ回数が現在の市場の織り込みよりも少なくなると判断する可能性があるという。

 「このシナリオでは、ユーロがさらに下落する余地が生じ、対ドルで1.10ドルまで下落する可能性がある」と指摘した。

 ポンドドルは底堅い値動きが続き、1.3390ドル付近に来ている100日線を上抜いている。一時1.33ドル台半ばに下落したものの、1.34ドル台に買い戻される展開。一方、本日は円高が強まっており、ポンド円は一時209円台に下落する場面が見られた。

 アナリストは、英中銀の利上げ観測が行き過ぎていることに加え、来週の英予算案発表を控えた警戒感から、ポンドには下落リスクがあるとの見方を示している。水曜日に発表された英インフレ指標が予想を上回ったことを受け、英中銀が11月の金融政策委員会(MPC)で利上げに踏み切ることはほぼ確実な情勢となっていると指摘。

 ただ、短期金融市場では今後1年間に1.00%ポイント超の利上げが織り込まれており、市場の金利見通しは先走り過ぎているという。今後数日間は予算案を巡る思惑が強まるとみられ、短期的なポンドのリスクは下方向に傾く可能性が高いとの見方を示している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。