【前週のレビュー】ニューヨーク原油12月限は上昇の拡大波。その時点での一代高値 だった9月15日の96.41ドルから10月6日の安値86.00ドルまでの下げ幅 に対する1.618倍の102.84ドルがひとまず目先の高値目標となる。26日の 満月辺りが天井を付ける時間帯になるか。ただ、さらにその高値を大きく上抜けるよう であれば、2倍戻しの106.82ドル辺りまで上げ余地が拡大するとした。 【NY原油12月限は104.99ドルの一代新高値からは崩れる】 ニューヨーク原油12月限は、本稿執筆時の30日のアジアの時間帯の午前に急伸し て、104.99ドルの一代新高値を付けた。しかし、アジアの時間帯の午後にかけて その高値からは大きく上げ幅を削り、103ドル台割れまで軟化している。チャートの 動きを見ると、日足が天井確定かと思えるぐらいの上ひげを付けそうだが、これから米 国の時間帯の値動きに注目したい。 チャート的には、1.618倍の102.84ドルを大きく上回ったことで、2倍戻 しの106.82ドル辺りまで上げ余地が拡大するが、30日の日足が長大上ひげを付 けるようであれば、これで天井を付けた可能性もあり、2倍戻し達成には、米国のイラ ン攻撃再開などの材料が必要となりそうだ。 材料的には、直近の下落局面では、米ニューヨーク・タイムズが29日、バンス米副 大統領が先週カタールを通じてイランに書簡を送り、核問題を含む包括的な和平交渉の 再開を提案したことが報じたことで売り圧力が強まり、12月限は一時100ドル台割 れまで崩れた。ただ、イラン側は提示された解決案を拒否したと報じられている。 一方、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が同日、米中央軍司令官のクーパー海 軍大将、ヘグセス国防長官が高官らとともにトランプ米大統領に対し、対イラン軍事オ プションについて説明を行ったと報じたことで、30日アジアの時間帯の午前に噴き上 げた。わずか半日足らずの間に安値から高値まで5ドルも急騰しており、ファンドの月 末の益出しのために演出された急騰というのは穿った見方だろうか。 それはともかく、米国が11月3日の米中間選挙後にイランを再攻撃する可能性が高 まっており、原油相場はまだ高値波乱含みと見ておきたい。とくに100ドル台を超え ると、上にも下にも値動きが荒くなるので注意したい。 イエメンの武装組織、フーシ派のサウジアラビア攻撃もさらに激化している。フーシ 派の声明では、25日には一部再開したばかりのリヤドの国際空港を再度攻撃、27日 にはサウジ最大の石油精製所であるラスタヌラ製油所を攻撃したという。一方、サウジ 側は製油所攻撃は迎撃したと主張しているが、同製油所で火災が発生して鎮火したこと も報じられている。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は5万2000ドル台を中心に高値圏 のもみ合い続く。 ドルインデックスは値動きは大きくないが、直近は軟化して、101ポイント台後半 まで下落している。 【米国内の原油在庫(SPRを含む)が7億バレル台割れで42年振りの低水準】 米国内に目を移すと、原油在庫の引き締まりが引き続き顕著だ。直近の米エネルギー 情報局(EIA)の週報では、原油在庫は前週比189万2000バレル減の4億 1063万バレル。SPRの原油在庫も同10万バレル減の2億8258万バレルとな り、合計で6億9330万バレルと、42年振りの7億バレル台割れが続いている。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である3月限は、上昇中のボリンジャーバンドの1シグマ(9万 8400円辺り)と2シグマ(10万2500円辺り)の間のバンドウォークで一代高 値更新が続いている。30日には10万1140円の一代新高値を付けた。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油12月限も、ボリンジャーバンドの1シグマ(100.53ドル辺 り)と2シグマ(105.62ドル辺り)の間の展開だが、直近は23日の高値 103.92ドルを抜けずにいったが、30日のアジアの時間帯にそれを上抜けて 104.99ドルの一代新高値を付けた(ただし、チャートには反映されていない) ブレント原油1月限も同様の展開。30日のアジアの時間帯に114.07ドルの一 代新高値を付けた(ただし、チャートには反映されていない)。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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