テスラ<TSLA>が下落。前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想範囲内に留まった。同社は年180万台の生産目標を維持し、年平均成長率50%の目標も維持した。ただ、粗利益率が予想を大きく下回ったほか、フリーキャッシュフロー(FCF)も予想を大きく下回っている。また、営業利益率は前年の19.2%から11.4%に低下。 想定範囲内ではあるが、値下げで利益率が低下していることが示された。また、値下げにもかかわらず、在庫は15日分に拡大した。第4四半期は13日分だった。 また、マスクCEOが、利益率を犠牲にしても需要を喚起するために値下げを続ける方針を示唆したことも嫌気されている模様。同CEOは、値下げに十分な理由があると主張。テスラの財務状況は値下げに耐えられるとし、ライバル企業に対して優位に立つことができると述べた。ただ、市場は疑心暗鬼のようだ。 同CEOは、「より大量の車両を追求する方が、より少ない量でより高い利益率を確保することよりも、正しい選択だと考えている」と述べた。また、カークホーンCFOは利益率の縮小について、「今後2、3年の生産増強を目指した設備投資計画を妨げてはいない」と説明していた。 今回の決算を受けて複数のアナリストが目標株価を引き下げており、需要を高めるための値下げ戦略に対して慎重な見方を崩していない。「第1四半期の想定以上の利益率の低下は、値下げが従来予想されていたほど相殺されなかったことを裏付ける。投資家のエントリーには、短期的な需要に対する確信がより必要となる」とのコメントも出ていた。 (1-3月・第1四半期) ・1株利益(調整後):0.85ドル(予想:0.86ドル) ・売上高:233.3億ドル(予想:233.5億ドル) ・粗利益率:19.3%(予想:21.2%) ・FCF:4.41億ドル(予想:32.4億ドル) (通期見通し) ・生産台数:180万台(予想:184万台) (NY時間09:34) テスラ<TSLA> 167.34(-13.25 -7.34%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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