為替相場まとめ4月17日から4月21日の週

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 17日からの週は、ドル相場の方向性が混とんとした。前週末にドル安の動きが一服すると、週明けはドル高方向を試す動きとなった。しかし、次第にドル売りの動きが交錯し、日替わりで相場が上下動した。ドル円は135円台をつけて1カ月ぶりの高値水準となったが、その後は133円台に押し戻された。もっとも米PMI後にドル高が入り、134円台で週の取引を終えた。ユーロドルは1.10付近で上値を抑えられているが、下値も1.09台割れには至らず。ポンドドルは1.23台半ばから1.24台後半で振幅している。月末の日銀金融政策決定会合、5月第一週の米FOMCとECB、5月第二週の英MPCと金融政策発表予定を控えて、思惑が交錯。一方向には動きにくい状況だった。


(17日)
  東京市場では、ドル円が堅調。先週末の海外市場ではインフレ懸念が強まり、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ期待が広がった。週明けもドル高の流れが継続し、ドル円は134.22近辺まで高値を伸ばした。134円台では利益確定の売りも出たが、押し目は限定的だった。ユーロドルは1.09台後半で推移した。1.10がやや重いものの、安値も1.0960台までとユーロ自体は底堅かった。5月FOMCの追加利上げ期待に関しては、一時90%を超えるところまで織り込みが進み、その後少し落ち着くも、先週末の水準を超え84%前後の織り込みとなってドルを支えた。

 ロンドン市場は、先週末からのドル高水準で売買が交錯。この日は目立った英欧経済統計発表はなく、手掛かり難。ドル円は134円付近での推移が続いており、東京午後につけた134.22近辺を高値に133.80台までのレンジで取引されている。ユーロドルはロンドン序盤に1.1000近辺まで買われたあとは1.0960台まで反落、その後は1.09台後半で揉み合っている。ポンドドルも同様に1.2428近辺まで買われたあとは、一時1.2374近辺まで下押し、その後は1.24付近に下げ渋っている。欧州株は買いが先行したが、先週からの続伸の動きで週明けは利益確定売りも散見され、上げを消している。ユーロ円は147円挟み、ポンド円は166円挟みで上下動も方向性は示さず。市場では5月米FOMCでの25bp利上げ観測がほぼコンセンサスとなるなかで、先週末からは6月FOMCでの追加利上げについての観測も高まりつつある。ECBについてはカザークス・ラトビア中銀総裁が、5月会合では25bpと50bpの利上げ選択肢がある、と発言。ナーゲル独連銀総裁は、コアインフレが夏休み前に鈍化することに期待、それでもインフレ率は高過ぎ、金利についてさらなる行動が必要だ、と述べた。

 NY市場では、ドル買いが優勢。ドル円は134円台半ばに上昇。米国債利回りが上昇し、ドル円の買い戻しをサポートした。ユーロドルは戻り売りが優勢。一時1.09台前半まで下げ幅を拡大し、1.10ドルから遠ざかる動きを見せている。ポンドドルは戻り売りが優勢となり、1.23台半ばまで一時下落。先週までの米経済指標を受けて、市場はFRBの利上げに対して若干強気になっているようだ。5月FOMCでの0.25%ポイントの利上げを確実視しているほか、6月も利上げが実施されるのではとの観測を織り込む動きが一部出ている。ただ、いまのところ短期金融市場では、6月利上げの確率は20%程度に収まっている。今週は4月調査のユーロ圏PMI速報値と独ZEW景況感指数の発表が予定されている。今週発表の主な英経済指標は明日の英雇用統計と、水曜日の消費者物価指数(CPI)を始めとした一連のインフレ統計、そして、金曜日には英PMI速報値が予定されている。

(18日)
 東京市場では、先週末からのドル高が継続。ドル円は朝方に134.30台割れも、再び買いが強まり134.71レベルと3月15日以来の高値を付けた。その後は利益確定の売りなどに上値が抑えられた。135円手前の売りが意識されている。午後は総じて頭の重い展開。値幅は小さいものの134.30台での推移となっている。ユーロドルは1.09台前半での推移。昨日の海外市場でドル高の動きから1.10前後から1.0910台まで一時下落。少し戻して東京を迎えると、下値はしっかりも、上値も重いという展開に。ポンドドルも同様に狭いレンジでの推移から、15時の雇用統計に向けて少し上昇。週平均賃金の上昇を好感して1.24ドル台を付けている。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。先週末から昨日にかけてのドル買いの動きは一服し、調整が入る形。朝方に発表された英雇用統計で賃金の伸びが予想を上回ったことでポンドドルが上昇、ドル円やユーロドルにもドル売りを広げた面もあった。ポンドドルは1.23台後半から1.2440台へと上昇している。ユーロドルは連れ高となり、1.0930台から1.0980台まで買われている。4月独ZEW景況感指数は4.1と前回の13.0から予想外の大幅低下となったが、ユーロ売りの反応は軽微にとどまっていた。ドル円は東京午前の134.71近辺を高値に、その後は上値重く推移。足元では134円ちょうど付近まで下押しされている。欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移する一方、米債利回りはやや低下している。市場での米FOMC観測は5月25bp利上げが86%の織り込みと、ほぼ確定的になっている。焦点の6月については25bp利上げが23%程度、据え置きが67%程度、残り10%程度が5月での利上げ休止となっている。前日から目立った状況変化はみられていない。ドル指数の反発は21日線に上値を抑えられた格好となっており、3月からの低下の流れは維持されている。

 NY市場でも、ドル売りが優勢だった。ドル円は伸び悩む動きが見られた。東京時間に一旦134.70円付近まで上昇したものの、135円を試すことなく一時133円台まで伸び悩んでいる。ユーロドルは1.09台後半まで買い戻された。ポンドドルは1.24ドル台に反発。今月の米雇用統計から米CPI、米PPIなど一連の指標を通過して、市場は5月FOMCでの25bpポイントの利上げ予想を固めたほか、もう一段の利上げの可能性も若干だが織り込んでいる。一方、年内利下げ期待は後退させており、先日までは早ければ夏以降にもと見ていた利下げ期待を秋以降に後退させているようだ。そのような中で前日までのドルは買い戻しが強まっていたが、そのポジション調整も一段落しているようだ。ブラード・セントルイス連銀総裁とボスティック・アトランタ連銀総裁の発言が伝わっていたが、利上げの必要性に言及したほか、ボスティック総裁はあと1回の利上げの後は据え置きを支持すると述べた。また、タカ派のブラード総裁は、ウォール街では今後6カ月程度で経済がリセッション(景気後退)に陥るとの見方が非常に強いが、そうした見方はこのような景気拡大を読む上であまり適切ではないとの認識を示していた。労働市場が支援するという。
 
(19日)
 東京市場では、振幅しながらもドル買いが優勢だった。ドル円は朝方に133.96近辺まで下押しも、その後はドル買いが強まった。134.30台へと上昇、午後には134円台半ば超えに。15時発表の英消費者物価指数(CPI)は予想を上回り前年比10.1%となった。ドル高圧力で1.24台前半で軟調な推移だったンドドルは1.2440台まで上昇している。ポンド円はドル円の上昇もあって発表前の166.90近辺から167.30台へ買われた。ユーロドルは1.09台後半での推移。ポンドドルの値動きをなぞる展開にとどまった。ユーロ円はドル円の上昇もあって朝の147.00台から147.40台まで上昇。その後のユーロドルの上昇に147円台半ば超えへ上昇した。

 ロンドン市場は、ドル高とポンド高の綱引き。米債利回りの上昇とともにドル円は1カ月ぶりに135円台をつけた。日銀関係者が「4月決定会合でのYCC修正、日銀内で慎重な意見広がる」と発言したことが円売り反応につながった面もあった。ただ、135円台での売り圧力も強く134円台後半に押し戻された。ユーロドルは1.09台後半から1.0920台まで下押しされている。ポンドは買いが先行。3月の英消費者物価指数は前年比+10.1%と引き続き二桁台の高インフレが続いたことがポンド買い反応を強めた。ポンドドルは1.24付近から一時1.2470台まで上伸した。ただ、全般的なドル高圧力のなかで足元では1.24台割れへと反落。欧州株は英国の根強いインフレを警戒して軟調。クロス円は上に往って来い。序盤はポンド買いにつれてポンド円は166円台後半から168円手前まで上昇したが、その後は167円台前半に押し戻されている。ユーロ円も147円台前半から147.80台まで買われたあとは、再び147円台前半へ戻している。英中銀の5月会合について、市場では25bp利上げ観測が高まっている。5月米FOMCについては引き続き25bp利上げ観測がコンセンサスとなっているほか、6月会合では25bp追加利上げが3割弱まで織り込まれてきている。

 NY市場では、ドル売り先行も戻す展開。ドル円は134円台前半まで一時下落。ロンドン時間には一時135円台に上昇したものの、その滞空時間は短く、134円台に再び伸び悩んでいる。しかし、NY時間の終盤にかけて下げを取り戻している格好。市場では、FRBの追加利上げが再び意識される中、為替市場はドル買い戻しの動きが出ている。ドル円も上値追いの動きを見せる中で本日は、日銀内で来週の決定会合でのイールドカーブコントロール(YCC)修正に対して、日銀内で慎重な意見が広がっていると伝わったこともドル円を135円台に押し上げた。しかし、135円台では利益確定売りも多く見られ、オプション絡みの売りも多数観測されていた。ユーロドルは1.09台後半まで買い戻される場面が見られた。ただ、1.10ドルに慎重になっているようで、1.09台半ばに伸び悩んでいる。ポンドドルは1.24台半ばまで買い戻されている。ロンドン時間にはドル買いが強まっていたことから、ポンドドルは一時1.23ドル台に値を落とす場面も見られた。

(20日)
 東京市場は、方向感に欠ける取引。ドル円は午前に5・10日(ゴトービ)関連で国内輸入企業から買いが入り、134.97近辺まで上昇。しかし、135円手前では売りに押され、午前の上げを帳消しに。取引終盤には134.55近辺まで弱含んだ。ユーロドルは1.09台半ばから後半で小動き。ユーロ円は午前に147.83近辺まで上昇も午後には前日終値付近で揉み合った。NZドルは軟調。朝方に発表された第1四半期のNZ消費者物価指数(CPI)の市場予想を下回る結果を受となったことが背景。午後にこの日の安値を更新した。NZドル/ドルは、3月16日以来およそ1カ月ぶりの安値水準となる0.6149付近まで、NZドル円は、82.88付近まで一時軟化した。

 ロンドン市場は、売買が交錯するなかで、ややドルが軟調。米10年債利回りは3.59%付近から一時3.54%付近に低下。欧州株は調整に押されている。米欧金融当局者が利上げ継続姿勢を示したことや、昨日の英消費者物価指数が高水準だったことなどで、市場には追加利上げへの警戒感があるようだ。ただ、ドル指数は前日レンジ内での動きにとどまっており、新規材料待ちとなっている。ドル円は134.40付近から134.80台で振幅。ユーロドルは1.0950割れ水準から1.0980付近、ポンドドルは1.2420付近から1.2450付近での上下動。足元ではややドル安水準で推移している。クロス円も神経質に上下動。ユーロ円は147.30付近に下押しされたあと147.80付近まで買われて、下に往って来いに。ポンド円も167.10付近まで下押しされたあとは167.60付近までの振幅となっている。

 NY市場では、ドル売りが優勢。この日発表されたフィラデルフィア連銀景気指数や米中古住宅販売件数が予想を下回ったことで、ドル売りの反応が見られた。米株式市場も軟調に推移していたことから、ドル円は売りの反応を見せている。134円ちょうど付近まで下落し、かろうじて大台を維持した。FRBの5月利上げはほぼ固まったようだが、その先が不透明で、市場もポジションを傾け難い状況にあるようだ。ユーロドルは一時1.09台後半まで買われた。3月のECB理事会の議事要旨が公表されていたが、理事の大多数が、50bpの大幅利上げの決定を支持していたことが明らかとなった。市場は5月の理事会での利上げ幅についてのヒントを得たがっている。25bpの利上げは確実視しているものの、50bpの利上げがあるかどうかを探っている状況。ポンドドルは1.24台半ばへ買い戻された。今週の英雇用統計や消費者物価指数(CPI)を受けて、市場では英中銀の利上げ期待が高まっている面も。 

(21日)
 東京市場は、円買いが優勢。ドル円は、3月の日本消費者物価指数(CPI)生鮮食品・エネルギーを除くコアコアの結果が+3.8%と強い結果となり、来週開催の日銀金融政策決定会合を前に緩和修正への警戒感から円が買われ、午前に134円割れに沈んだ。アジア株の下落を受けたリスク回避の円買いなども影響して、午後にこの日の安値となる133.70付近まで一段と下落した。クロス円は軒並み軟調。ユーロ円は146.56付近、豪ドル円は89.65付近まで下落した。ユーロドルは1.09台後半で小動き。このあとの海外市場で4月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)などの発表が予定されており、その結果を見極めたいとの様子見ムードが広がった。

 ロンドン市場は、ドル相場が振幅も方向性には欠けている。ドル円は一時134円台乗せもその後は133.67近辺に安値を広げている。ユーロドルは売りが先行して1.0938近辺に安値を広げたが、その後は1.0980台まで反発と下に往って来い。ポンドドルは軟調で1.24台割れから1.2377近辺に安値を広げており、反発力は鈍い。ポンド円は売られ続けて165.50付近まで軟化。対ユーロでのポンド売り圧力も継続している。ポンドとともに豪ドルも軟調。対ドルではロンドン序盤に0.6678近辺に、対円では89.40近辺に安値を広げており、その後も安値圏で揉み合っている。鉄鉱石価格の下落など中国景気への不透明感が背景のようだ。また、この日発表された欧州や英国の4月PMI速報値は総合指数がいずれも改善していた。ECB高官らはコアインフレ長期化への警戒感、景気制限的な領域での金融引き締め策の必要性が示されていた。英国関連ではパワハラ問題の調査を受けてラーブ英副首相の辞任が伝えられており、ポンド相場を心理的に圧迫した面も指摘される。

 NY市場は朝に発表された米4月のPMI速報値が予想に反して3月から改善されたことで、ドル高が強まった。SVB破綻の影響で小幅ながら鈍化するのではと見込まれていた。ドル円はロンドン朝に134円台を回復した後、ドル安が強まり、米PMI発表前には133円50銭台を付けていたが、発表を受けて134円台を回復。その後も買いが続き134円49銭まで上値を伸ばした。ユーロドルが1.0990台から1.0940台を付けるなど、ドルは全面高となった。もっとも対ユーロでのドル買いにすぐに調整が入ると、ドル円も上値から調整が入った。
 

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