決済サービスのペイパル<PYPL>が大幅安。前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、経常収益が予想を上回ったほか、1株利益も予想を上回った。総取扱高も予想を上回っている。ただ、ガイダンスでは第2四半期の1株利益見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。通期の1株利益は上方修正した。 同社のシュルマンCEOは声明で「2023年に向けて非常に良いスタートを切った。すでに人気のあるチェックアウトとデジタル・ウォレットの体験を継続的に改善するために努力しており、それが報われ始めている」と述べた。 同社はライバル企業の多くと同様、消費者が店舗での買い物に戻り、高インフレの中で消費が鈍化したため、同社の多くのプラットフォームでの取扱高の鈍化に対処していた。同社は第1四半期に2000人の人員削減を行ったが、マクロ経済の減速がここ数四半期の同社の事業の重荷になっていることを理由に挙げている。シュルマンCEOは2月に今年度末で退任の意向を表明しており、取締役会は後任探しのために調査会社を起用したと発表した。 今回の決算を受けてアナリストからの目標株価引き下げも相次いでいる。「年内は利益圧迫が続く見通しであること、不透明なマクロ環境などを考慮し、推奨は困難だと判断した」とのコメントも出ている。 (1-3月・第1四半期) ・1株利益(調整後):1.17ドル(予想:1.10ドル) ・経常収益:70.4億ドル(予想:69.8億ドル) ・営業利益率(調整後):23.0%(予想:21.9%) ・アクティブ顧客アカウント数:4.33億件(予想:4.38億件) ・支払取引件数:58.4億件(予想:57.5億件) ・総取扱高:3545.1億ドル(予想:3495.4億ドル) (4-6月・第2四半期) ・1株利益(調整後):1.15~1.17ドル(予想:1.17ドル) ・経常収益:+6.5~+7.0%(予想:+7.0%) (通期見通し) ・1株利益(調整後):約4.95ドル(従来:約4.87億ドル)(予想:4.88ドル) (NY時間09:43) ペイパル<PYPL> 67.47(-8.05 -10.66%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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