ドル円は上値追いを続け139円台に上昇 午後にFOMC議事録=NY為替前半

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうのNY為替市場、ドル円は上値追いを続けており、139円台に上昇。戻り売りは出るものの、下値での押し目買い意欲も強く、140円を試す展開が続いている。一方で現地時間の午後にFOMC議事録の発表が予定されており、その内容を見極めたい雰囲気も出ている。

 このところのFOMC委員からのタカ派な発言がドル買いを誘発している。市場は6月FOMCの据え置きをほぼ確実視している状況だが、一部のFOMC委員からは6月利上げの可能性も残す発言が出ている。市場では、6月は据え置いたとしても経済指標次第では7月利上げの可能性が浮上するとの声も出始めている状況。その意味でも本日の議事録で、その辺のヒントが何か出るか注目している。

 米債務上限問題については、依然として具体的な合意はなく、にらみ合いの状況が続いている。共和党側は大胆な歳出削減を求めているが、それに対するバイデン大統領を始めとした民主党側の抵抗も大きい。期限切れぎりぎりまで交渉はもつれるとの見方も出ているが、最終的にデフォルトは回避されると楽観的に見ている状況に変化はない。合意に対する市場の期待が大きく裏切られた場合、円のショートが一気に圧縮され、ドル円は急落する可能性も指摘されている。

 ユーロドルは上値が重いものの、円やポンドよりは底堅く推移している印象。ユーロは対円、ポンドでは上昇しており、ユーロ円は149円台後半に上昇。

 ただ、ユーロ圏最大の経済大国であるドイツの経済には黄色信号が点灯しているようだ。きょうは最新のIfo景況感指数が発表になっていたが、ドイツ企業のセンチメントは年初に見られた自信が薄れ、新たな成長懸念に取って代わられたことが示されている。

 エコノミストからは、購買力低下、工業製品の受注減、過去数十年で最も積極的なECBの利上げの影響、予想される米経済の減速など、すべてが経済活動の低迷を支持するものだとの指摘も出ている。ウクライナ侵攻、人口動態の変化、エネルギー転換も成長の重荷になるという。ドイツ経済が今後数年間、リセッション(景気後退)に陥ることはないかもしれないが、短期的、長期的ないくつかの課題により、成長はせいぜい控えめなものに留まるとも付け加えている。

*Ifo景況感指数(5月)17:00
結果 91.7
予想 93.1 前回 93.4(93.6から修正)

 ポンドドルは下値を切り下げており、1.23ドル台半ばまで一時下落。きょうの下げで1.24ドル付近に観測されていた下値サポートをブレイクした格好となっており、下値警戒感が高まっている。オプション市場でもボラティリティが上昇しており、弱気傾向が4月始め以来の水準まで強まっている。本日の100日線は1.22ドル台後半に来ているが、その水準が目先のターゲットとして意識されそうだ。

 ただ、この日発表された4月の英消費者物価指数(CPI)は予想外に強い内容でインフレの粘着性を示す内容となった。市場では、市場の利上げ期待を後退させる可能性があるとの見方も出ていたが、その真逆の結果となっている。本日の英CPIを受けて英短期金融市場では6月の英中銀金融政策委員会(MPC)での0.25%ポイントの追加利上げはもちろん、0.50%ポイントの大幅利上げの可能性も一部織り込む動きも出ている状況。

 エネルギー価格の高騰は和らぎ、インフレ押し下げに寄与した一方、通信サービスやアルコール、たばこはいずれも上昇。中古車価格も上昇した。食料品は落ち着いてはいるものの、なお約45年ぶりの高水準付近で推移。英中銀は農産品相場は下落しているものの、利益率を回復させようとする小売業者がインフレ低下を妨げていると指摘していた。

*英消費者物価指数(4月)15:00
結果 1.2%
予想 0.6% 前回 0.8%(前月比)
結果 8.7%
予想 8.2% 前回 10.1%(前年比)
結果 6.8%
予想 6.1% 前回 6.2%(コア・前年比)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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