ドル円は140円を割り込む 月末とイベント前にポジション調整も=NY為替前半

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうのドル円は前日に引き続き上値の重い展開となっており、140円を割り込む水準での推移となっている。この日発表になった4月の米求人件数が予想を大きく上回ったことから、為替市場はドル買いの反応が強まり、ドル円も140.40円付近まで一気に買い戻されていた。しかし、滞空時間は短く、直ぐに139円台に戻している。

 ドル円は上値が重くなっている印象だが、本日は月末ということもありポジション調整が出ているものと思われる。市場ではFRBの追加利上げ観測が高まる中で、週末には米雇用統計の発表を控え、調整も出易い環境。ただ、基調に変化はなく上向きの流れは堅持している印象だ。

 米債務上限問題については、米下院の議事運営委員会が本日の下院本会議での採決の実施を可決した。反対の議員もおり、今週中に上院も通過し、バイデン大統領の机の上に法案が乗るかはまだ未知数だが、市場はタイムリミットの6月5日までには成立し、債務不履行(デフォルト)は回避できると確信している状況に変化はない。

 市場はFRBの利上げ動向に関心を集中させている。この日の米求人件数が強い内容だったこともあり、市場は6月13、14日のFOMCでの利上げ確率を70%程度まで高めている。ただ、確信までには至っていない状況に変化はない。今週金曜日の米雇用統計、そして、FOMC結果発表前日13日の米消費者物価指数(CPI)を確認したい意向も変わっていないようだ。


 きょうのユーロドルは戻り売りが加速しており、1.06ドル台半ばまで下げ幅を拡大している。きょうはドイツとフランスの5月の消費者物価指数(HICP)速報値が発表になっていたが、両国とも前月比で予想外のマイナスとなっていた。明日はユーロ圏のHICPが発表になるが、弱い内容になる可能性も想定される内容。

 市場では、ECBが9月までにあと2回の利上げを完全に織り込んでいる。その分、インフレが予想よりも早く鈍化する兆候を示せば、ユーロはネガティブな反応を強める可能性がある。その場合、ユーロドルは1.06ドルを割り込む可能性も留意される。

*ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(概算値速報)(5月)1日18:00
予想 0.4% 前回 0.6%(前月比)
予想 6.4% 前回 7.0%(前年比)
予想 5.5% 前回 5.6%(コア・前年比)

 きょうのポンドドルは買い戻しが一服しており、1.23ドル台後半で推移している。NY時間に入って下げ渋る動きが出ており、1.24ドル台に戻すものの、蓋を被せられている状態。先週の英消費者物価指数(CPI)の発表以降、市場は英中銀の利上げ期待を高めており、今後4回の政策委員会(MPC)で0.25%ポイントずつ利上げを行うと予想している。

 しかし一部からは、こうした期待は誇張されているように見え、データは遅かれ早かれ、インフレ圧力の低下と経済の更なる弱体化を示すだろうとの指摘が聞かれる。その場合、利上げ観測が修正され、ポンドは急速な下振れリスクがあるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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