きょうのNY為替市場はドル買いが強まっており、ドル円は一時141円台を回復する場面も見られた。ただ、午後になって急速に売りが強まり、一時139円台前半まで急落している。日本経済新聞が「日銀がイールドカーブコントロール(YCC)の修正案を議論し、上限0.5%超え容認案」と伝えたことで円高が強まった。 日銀は28日に開く金融政策決定会合でイールドカーブコントロール(YCC)の修正案を議論すると伝えている。長期金利の操作の上限は0.5%のまま据え置くものの、市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることも容認する案が浮上しているという。 ただ、きょうの為替市場は全般的にドル買いが強まっている。この日発表の米GDPが予想を上回る内容となったことに加え、ECB理事会とラガルド総裁の会見を受けてユーロ売りが強まり、それがドル買いを加速させていた。 ユーロドルは1.10ドルを割り込んでいる。きょうのECB理事会はコミット通りに0.25%ポイントの利上げを実施して来た。それ自体はすでに織り込みで、市場は9月以降の動向に注目していた。ある程度予想されていた範囲ではあったと思われるが、ECBは選択肢をオープンにして来ている。ラガルドECB総裁は会見で、データ次第との姿勢を強調している。直近のデータからは、今後数カ月間に景気減速が強まる可能性が示唆されており、インフレも鈍化ペースが加速しそうな雰囲気も出ている。 短期金融市場ではなお、9月利上げを70%程度織り込んでいるが、本日のECB理事会を経て市場では、利上げサイクル終了が近いとの見方が広がっている模様。 ポンドドルも戻り売りが強まり、1.28ドル台前半まで下落。きょうの下げで21日線を再び下回っており、明日以降の動きが警戒される。強いサポートとなっている1.28ドルちょうど付近を大きくブレイクするようであれば、3月以降の上昇トレンドが一旦終了する可能性もありそうだ。 来週は英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されているが、きょうのECB理事会を受けて、英中銀の大幅利上げ期待がさらに後退している模様。短期金融市場では8月3日のMPCでの0.25%ポイントの利上げは確実視しているものの、0.50%ポイントの大幅利上げの確率は30%程度まで低下させている。 ユーロ圏と伴に英経済も景気後退のリスクが浮上しているが、英中銀が先行きに慎重姿勢を滲ませるようであれば、市場の期待は一気に後退し、ポンド安が加速するリスクも警戒されているようだ。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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