【これからの見通し】ドル円が堅調な流れ、143円を視野に 先週の日銀決定会合以降、ドル円相場は上昇の流れを形成している。先週金曜日の海外市場で日銀がYCC修正を議論との日経報道で円高に反応したあと、実際の決定会合では1%での買い切りオペを発表した。ドル円は3円幅での乱高下をみせたあと、円安に進んだ経緯がある。さらに、長期債利回りが0.6%を上回るタイミングで、臨時オペを実施。今回のYCC柔軟化措置が、あくまでも緩和継続の枠内であることを市場に印象付けた。一連の流れを受けて、円安圧力が優勢になっている。 ただ、市場の見方が固まったのかどうかはまだ予断を許さないだろう。今回のYCC柔軟化については、日銀お得意の時間を買う戦略であることは明らかだ。長期債利回りが1%に達するまでの時間稼ぎとの見方だ。ファンダメンタルズとして、今後の本邦のインフレ動向がカギとなりそうだ。 また、今週は金曜日に米雇用統計が発表される。前回7月7日の発表時には非農業部門雇用者数の増加が予想を下回ったことをきっかけに、ドル安の流れが始まった経緯がある。重要な米経済指標の発表を控えて、次第に円安の勢いも一服する可能性があろう。まだ先ではあるが、8月10日は米消費者物価指数も発表予定。前回+4.0%から+3.0%へと一気に前年比の伸びが鈍化したことは記憶に新しい。今回も鈍化具合にも市場の注目が集まっている。ドル円相場は、今後かなりドル相場の影響を受けることが予想される。 この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツ雇用統計(7月)、仏独ユーロ圏、英国、米国などの製造業PMI速報値(7月)、ユーロ圏失業率(6月)、米建設支出(6月)、米JOLTS求人件数(6月)、米ISM製造業景気指数(7月)など。米雇用統計を控えて、求人件数やISM指数の内容が注目されよう。求人件数は引き続き1千万人割れとなる予想。一方、ISM指数は前回から改善する予想となっている。 発言イベント関連では、グールズビー・シカゴ連銀総裁がシカゴ連銀主催イベントで開会挨拶をおこなう。米主要企業決算では、メルク、ファイザー、キャタピラー、スターバックス、AMD、ピンタレスト、モザイク、エレクトロニックアーツ、ウーバーなどが注目されそうだ。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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