きょうもドル円は上値追いが続いており、昨年11月以来の146円台に上昇している。昨年に日本の財務省が実施した介入水準に並んでいる。市場からは介入警戒も聞こえているが、介入リスクに備えるのはまだ時期尚早との声も多い。少なくとも150円まではないという。昨年と違い、円安に対する日本の政府への圧力は弱まっており、内需が底堅く、原油価格も昨年より下落していることから、政治的圧力は小さいという。 鈴木財務相はきょうも「過度な変動は望ましくない。行き過ぎた動きに対しては適切に対応」との発言を繰り返していたが、口先介入から実際の実弾介入まではある程度期間があり、口先介入を強化し始めたばかりの現在を考えると、少なくともすぐに介入が行われるようなレベルには達していないという。ただ、150円に到達すれば、何らかのアクションが取られるかもしれないとの指摘も聞かれる。 日銀のイールドカーブコントロール(YCC)政策の追加調整も当面は無さそうで、円キャリートレーダーにとってはポジションを再構築する好機だとも指摘している。円キャリー取引は日銀がマイナス金利政策を放棄するまで続く可能性もあるという。 ユーロドルは下値模索が続いており、再び1.08ドル台に値を落としている。100日線を下回る水準での推移が続いており、本日1.0785ドル付近に来ている200日線を試しそうな気配も高まってきている。 一部からは、ユーロ圏と英国との金利差がユーロの重荷になる可能性があるとの指摘が出ている。英中銀の政策金利がECBに対して高水準で推移する期間が長期化することが予想され、それがユーロの重荷になるという。 短期金融市場では、英中銀の政策金利は6%まで上昇し、2024年8月までその水準で推移する一方、ECBの中銀預金金利は4%前後でピークを迎えた後、英国よりも早く低下し始めると予想されている。 英国の金利上昇局面がユーロ圏よりも長期化することで、ユーロは対ポンドで下落圧力がかかる可能性があり、市場参加者は、ユーロ圏と英国の金利差と両中銀の政策を、いま以上に注意深く注視することになるという。 ポンドドルは買い戻しが優勢となり、一時1.2765ドル付近まで買い戻される場面が見られた。ロンドン時間に7月の英消費者物価指数(CPI)が公表されていたが、総合指数は予想通りにインフレの鈍化傾向を示していたものの、コア指数は予想を上回り、なお粘り強いインフレを示唆した。 これを受けて市場からは、来月発表される英インフレと賃金データ次第では、9月の英金融政策委員会(MPC)で0.50%ポイントの大幅利上げの可能性があるとの見方も出ている。前日の英賃金データと本日のインフレデータは、英中銀が追加利上げを必要としていることを示しているという。「唯一の問題は利上げ幅が0.25%か0.50%ポイントかということだ」とも述べている。 短期金融市場では現在、9月利上げに関して、0.25%ポイントは確実、0.50%については20%程度で可能性を織り込んでいる。 *英消費者物価指数(7月)15:00 結果 -0.4% 予想 -0.4% 前回 0.1%(前月比) 結果 6.8% 予想 6.7% 前回 7.9%(前年比) 結果 6.9% 予想 6.7% 前回 6.9%(コア・前年比) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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