為替相場まとめ9月25日から9月29日の週

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 25日からの週は、月末・四半期末を控えてドル高の流れに調整が入った。9月に入ってから為替相場はドル買いトレンドを形成している。米英欧日などの中銀の金融政策発表を経て、米政策金利の年内あと1回の利上げ、来年の金利水準見通し引き上げなどのタカ派姿勢が突出した。日銀は相変わらず従来からの緩和姿勢を崩さず。ECBや英中銀については今後の利上げ打ち止め観測が市場に広がる状況となっている。そのなかで、ドル円は149円台後半まで水準を上げてきており、市場には政府・日銀による為替介入への警戒感が高まっている。ドル円は148円台へと反落。また、上昇過程を続けている米債利回りも、週後半には低下しており、ドル高に対する調整圧力となっている。ユーロドルは1.04台まで下落したあとは1.06台に反発。ポンドドルも1.21台まで安値水準を広げたあとは1.23台へと反発。株式市場は週後半には持ち直しの動きとなり、リスク選好的なドル売りや円売りが入る場面もあった。


(25日)
 東京市場で、ドル円はわずかに直近高値更新。先週後半のドル高の流れを受けて、148.25付近から一時148.48近辺まで上昇、21日高値148.46近辺をわずかに上回った。その後は148.50手前の売り注文に上昇を阻まれ揉み合いに。ユーロドルは1.0650前後での15ポイントレンジ。米FOMC後のドル高を意識も、ここからさらにドル買いを進める勢いが見られず、週明けは様子見ムードで始まっている。ユーロ円はドル円が高値を目指した局面で158.10台を付けたが、その後調整が入って157.90台を中心とした推移。

 ロンドン市場は、ドル買いが継続。ドル円は揉み合いを上放れて、高値を148.66近辺まで伸ばし、年初来高値を更新。米債利回り上昇、ユーロ売りからのドル買い圧力の波及などに加え、植田日銀総裁や内田副総裁らが緩和継続姿勢を改めて示したことがドル円の上昇につながった。ユーロ相場は売りが先行。カザークス・ラトビア中銀総裁、ビルロワデガロー仏中銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁などが過度な利上げに対する警戒感を示したほか、9月独Ifo景況感指数が一段と低下したことがユーロ売りを誘った。ただ、米債利回りとともに独債利回りも上昇し、ユーロ売りの動きは一服。ユーロドルは一時1.0624近辺まで下落したあとは1.06台前半で下げ渋り。ユーロ円は158円台割れから157.76近辺まで安値を広げたあとは再び158円台を回復。ポンドドルはユーロドルとともに売りが先行し、1.2213近辺に安値を更新。その後は1.22台前半で下げ渋っている。ポンド円は181.50割れとなったあとは181.90付近へと反発している。英CBI発表の小売関連指標が前回の過去最低水準から改善した。

 NY市場では、ドルが一段高。本日も米国債利回りが上昇。10年債利回りは2007年10月以来、30年債は2011年4月以来の高水準に上昇。先週のFOMCでFRBは、年内の追加利上げの可能性に含みを残したほか、引き締めの長期化の可能性も示唆し、「より高く、より長く」というFRBの姿勢を改めて強調する内容となった。ドル円は149円に迫る動きを見せた。昨年10月以来の高値水準。上値では期末絡みの売りも観測されていたが、下値での買い意欲は依然として強く、150円を視野に入れた動きを続けている。ドル円は介入警戒感が高まりそうな水準に入ってきたが、まだ緩やかな上昇軌道で推移しており、決してボラティリティは高まってはいない。ユーロ円やポンド円などのクロス円では円高の動きが見られている。ユーロドルは1.05台に下落し、3月以来の安値水準を更新。きょうもポンドドルは下値模索が続き、3月以来の1.21台に一時下落する場面が見られた。

(26日)
 東京市場では、ドルが底堅く推移。米債利回りは東京市場でも4.562%と2007年以来の高水準をつけドル相場を下支え。ドル円は前日海外市場で148.96近辺まで買われたあと、東京時間には148.70-148.97レンジで推移し、前日高値をわずかに更新した。ユーロドルは1.05台後半での推移。昨日海外市場で1.06を割り込んだあと、1.0600前後が重くなっている。ただ、1.05台を売り込むには慎重。ユーロ円は昨日ユーロ売りの動きに157円台半ば割れまで下げた。東京市場でドル円が朝方少し下げた局面で157.30台を付けたが、その後のドル高・円安もあって、157円台後半へ上昇。

 ロンドン市場は、米債利回り低下とともにドル買いが一服。東京午後からロンドン朝方にかけてはドル買いの動きが先行した。ドル円は149円台乗せから149.19近辺まで買われ、年初来高値を塗り替えた。しかし、その後は米債利回りが低下する動きやタイミング良く鈴木財務相の円安けん制発言が入ったことで148.80付近まで下押し。149円台が重くなった。ユーロドルは序盤に1.0570近辺まで下押しされたあとは、1.06ちょうど付近へと買い戻された。ポンドドルは1.22付近から1.2168近辺まで下押しされたあとも1.21台後半にとどまっている。調整主導も、ドル指数の高止まりに示されるように流れ自体に変化はみられず。欧州株や米株先物・時間外取引は軟調に推移。高金利が経済の重石となることが警戒されている。円相場はまちまち。ポンド円や豪ドル円は上値重く推移も、ユーロ円は下げ渋り。この時間帯のユーロ相場はその他主要通貨に対して幅広く買われている。ECB当局者らからは一段の利上げには否定的だが、利下げ時期について検討することも否定、インフレ目標達成は2025年など、金利が高水準でより長期にわたって維持される見込みが示唆されている。

 NY市場で、ドル円は149円台を回復。FRBが高金利を長期化させるとの見方がドルをサポート。一方、それはソフトランディングへの期待を薄れさせ、投資家はリスク資産への投資を手控えている。リスク回避のドル買いが出ている面もあるようだ。また、米政府機関閉鎖の可能性が高まっていることもリスク回避の雰囲気を高めている。為替介入ついては、ドル円の上げはまだ緩やかな上昇軌道に留まっており、ボラティリティは高まっていない。ユーロ円やポンド円などのクロス円では逆に円高の動きも見られ、円安よりもドル高の面が強く、現在の市場の動きは財務省に介入への正当な理由を与えていないものと思われる。ユーロドルは上値重く、1.0560近辺まで一時下落。ポンドドルは下値模索が続き、1.21台で推移した。先週の英中銀金融政策委員会(MPC)で金利先高観が大きく後退し、これまでの追加利上げ期待の下支えをなくしている。ポンドは対ユーロ、円でも下落。

(27日)
 東京市場では、調整の動きがみられた。午前中に中国当局が元安牽制を行い、オフショア市場で介入と見られる国有銀行の元買いが入ったとの報道などにドル安・元高となり、ドル全般の売りにつながった。昨日149円台を一時付けたドル円は149.00台から148.86近辺まで調整が入ったが、動きはそこまでに留まった。中国人民元買いの動きが一服し、すぐに元売りに回ったこともあり、円買いの動きも収まり午前中の下げ分を解消。午後は149円台でしっかりの展開。ユーロドルは1.05台後半、ユーロ円は157円台での推移。豪ドルは中国買いや豪州の月次CPIが強含んだことで一時買いが入り、対ドルで0.64台に乗せた。ただ、午後には人民元売りとともに0.63台後半に押し戻された。

 ロンドン市場は、ドル高圧力が根強い。序盤は米債利回りの低下とともに調整の動きが入った。ドル円は149円台割れとなる場面があった。しかし、米10年債利回りが4.50%台を下回る動きに反して再び149円台乗せから前日高値を上回り、149.23近辺まで上昇。年初来高値を更新。ユーロドルは1.0560付近から一時1.0570台まで小反発したが、上値は重く1.0550台と前日からの安値を小幅に広げている。ポンドドルは前日からの安値圏での揉み合い。ロンドン序盤には1.2160台へと小反発も、その後は1.2140付近まで下押しされた。ドル高調整の動きは限定的となっており、ドル高の流れを維持している。欧州株は買いが先行したが、上値は重くマイナス圏に沈んでいる。中銀がインフレに対抗して高金利をより長期間継続するとの見方が広がっており、株式市場にとって逆風が吹いている。クロス円は小動き。ユーロ円は157円台半ば、ポンド円は181円台前半などで推移。

 NY市場では、ドル高が継続。ドル円は一時149.70円付近まで上昇。150円を視野に入れた動きが続いている。財務省による介入警感も出ているようだが、現在の緩やかな円安では口先介入に留まり、実弾介入はハードルが高いとの見方も少なくないようだ。機関投資家の月末リバランスに伴うドル需要の増加の指摘も出ているが、一方でドル高の過熱感も否めず、テクニカル的には調整の可能性を示唆するサインが点灯し始めているとの見方も。ユーロドルはNY時間に入って上値の重い展開が見られ、心理的節目の1.05を一時割り込んだ。FRBは年内あと1回の追加利上げを実施後、しばらく高金利を維持すると見られている。一方、ECBは利上げサイクルがすでに終了し、来年には利下げシナリオが浮上している状況。ポンドドルは一時1.21台前半まで下げ幅を拡大し、3月以来の安値水準を更新。本日で6日続落。米英の将来の金融政策への期待がかい離を拡大させており、ポンドは対ドルで下落を続けている。

(28日)
 東京市場では、ややドル高調整も値動きは限定的。ドル円は、ドル高の過熱感警戒や介入警戒感からのドル売り・円買いが入り149.20台まで一時売りが出た。前引け前に売りが出て、午後に入っても一時売りが強まって600円を超える下げとなった日経平均の動きなども、円買いに寄与した。もっとも昨日東京市場での水準よりもドル高円安圏での推移であり、調整の動きは限定的なものに留まっている。日経平均も安値からは100円以上戻しており、円買い一服につながった。ユーロドルは1.05台を回復して取引を開始し、午前には1.0516近辺まで買われた。その後は1.05挟みで売買が交錯している。ユーロ円は157円挟みでの推移。ドルは午前の小売売上高がやや冴えなかったものの、比較的しっかりの動き。NY原油の上昇などを受けた資源国通貨全般の買いが下支え。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。月末・四半期末などが近づくなかでこれまで進行してきたドル高の流れに調整が入っている。また、きょうは米GDP確報値と新規失業保険申請件数、あすに米個人所得・支出とPCEデフレータなどの発表を控えて、いったんドル買いポジションを軽くする動きも指摘される。ロンドン朝方にややドル高方向への動きをみせたあとは、英独債利回りが上昇して取引を開始したことをきっかけに、ポンドドルやユーロドルが買われている。ポンドドルは1.21台前半から一時1.22台乗せ、ユーロドルは1.05台割れ水準から1.0540付近へと上昇。この動きに連れてドル円も149.50付近が重くなり、149.20近辺へと軟化した。米債利回りの上昇には反応薄。ドル売りが広がるなかで、クロス円は反発。ユーロ円は156円台後半から157円台前半へ、ポンド円は181円台前半から182円台乗せへと上伸。豪ドル/ドルや豪ドル円も買われている。欧州株や米株先物・時間外取引はまちまちの動きで方向性は希薄。

 NY市場では、引き続きドルの上値が重い。ドル円も戻り売りに押された。原油高、米国債利回り上昇がドルをサポートし、ドル円を150円に向けて押し上げているが、ドル自体に高値警戒感が高まってきていることや介入への警戒感もあり、きょうは上げを一服させたようだ。月末および四半期末が接近する中で、本日は急速に進んだドル高の調整が出ているのかもしれない。ドル円は149円台前半での弱保ち合いに。ユーロドルは買い戻しがみられ、一時1.0580付近まで反発。きょうは9月のドイツ消費者物価指数(HICP)速報値が発表になっていたが、前回の6%台から4%台に鈍化していた。明日のユーロ圏も同様の結果となりそうだ。ただ、ユーロドルがどの程度反応するかは未知数。ポンドドルも買い戻しが膨らんだ。今週は一時1.21台前半まで下落していたが、本日は100ポイントほど買い戻されて1.22台を回復。
  
(29日)
 東京市場は、ドル円の上値が重い。149円台前半から一時149.50付近まで買われる場面があった。午後1時に日銀は臨時オペを通告したことに反応。日本長期債が0.77%まで上昇したことなどを受けての対応だった。しかし、米債利回りが低下に転じたことをきっかけに、149円台割れを試す動きとなっている。米10年債利回りは4.60%付近から4.56%付近へと低下した。ユーロドルは1.05台後半と、前日からの高値水準で揉み合っている。米債利回り低下を受けてロンドン早朝に1.0586近辺まで買われた。ユーロ円は158円台乗せでは上値が重くなり、157.70台へと押し戻されている。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。米債利回りが低下、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移するなかでリスク選好的な動きとなっている。ユーロ圏消費者物価速報が予想以上の鈍化を示したこともECB利上げの打ち止め観測につながったもよう。ユーロドルが1.06台乗せ、ポンドドルが1.22台後半へと上昇したほか、リスク動向に敏感な豪ドル/ドルは0.65付近、NZドル/ドルは0.6050付近に高値を伸ばしている。ドル円は売りが先行し、149.50付近から148.53近辺まで下落した。しかし、その後は149円台を回復してきている。クロス円も序盤の下げを消して高値を伸ばす動き。ユーロ円は157円台半ばから158円台前半へ、ポンド円は182円台割れから183円手前水準へ、豪ドル円は96円台前半から後半へ、NZドル円は89円台半ばから90円台乗せへと高値を伸ばしている。中国の大型連休での消費期待も一部には指摘されていた。

 NY市場は、ドルが買い戻されドル円は149円台半ばまで買い戻された。本日は一時148円台半ばまで下落していたが、日本時間0時のロンドンフィキシングにかけて、ロンドン時間までの下げを解消した。月末および期末に絡んだ調整はドル買い需要だったようだが、それも大方終了していた中で、ドルは上値での戻り売りが出ていた。しかし、基本的な流れに変化はなく、下値では10月相場のドル高を期待した買いが入るようでドル円の下値をサポートしている。

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