NY原油市況=続落、中東からの供給下振れリスクは限定的

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2023/12     81.48       83.42       80.30       80.44        - 0.58
  2024/01     80.98       82.82       79.96       80.10        - 0.40
  2024/02     80.47       82.16       79.49       79.63        - 0.33
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
    498,436              732,326             1,671,255    ( + 667)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2023/12     296.15    + 5.15
                            2024/01     289.10    + 3.49
         改質ガソリン       2023/12     218.55    - 3.18
                            2024/01     218.38    - 2.79
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は続落。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が0.58〜
0.40ドル安。その他の限月は0.33〜0.09ドル安。
 イスラエルによるパレスチナ自治区への攻撃が続き、中東情勢は緊迫したままだが、
供給下振れリスクが高まっていないことが引き続き重しとなった。イランの最高指導者
ハメネイ師はイスラム諸国にイスラエルへの石油輸出を停止するよう呼びかけたもの
の、この主張に同調する発言は見られない。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利は据え置かれたが、追加利上げの余地
が残されたことは圧迫要因。7−9月期の米国内総生産(GDP)が示すように米経済
は堅調で、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はGDPの推移次第では追加
利上げの可能性があると述べた。ただ、「金融引き締めの完全な効果はまだ実感されて
いない」としており、据え置きが続く公算。
 米エネルギー情報局(EIA)の週報で製油所稼働率は2週連続で低下し、
85.4%となった。季節的な定期改修が続いており、原油消費量は回復していない。
米原油生産量は日量1320万バレルと、過去最高水準で高止まり。
 時間外取引で12月は堅調に推移し、通常取引序盤には83.42ドルまで上げた。
ただ、その後は上げ幅を消し、引けにかけては80.30ドルまで軟化した。
 改質ガソリンは下落。ヒーティングオイルの期近は続伸した。EIA週報で留出油の
在庫が減少傾向にあることがヒーティングオイルを支えた。
米EIA週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 +77.3万(4億2189万)
ガソリン +6.5万(2億2352万)
留出油  −79.2万(1億1130万)
(クッシング地区)
原油 +27.2万(2150万)
*()は在庫総量
今日の材料
・インドは安ければベネズエラ産の原油を購入へ=インド石油相
・バイデン米大統領と習近平主席が11月に米サンフランシスコで会談へ
・米原油在庫の市場予想は前週比160万バレル増
・米国、強襲揚陸艦バターンを紅海に配備
・米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計
・原油在庫は前週比134万7000バレル増
・ガソリン在庫は前週比35万7000バレル減
・留出油は前週比248万4000バレル減
・オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比37万5000バレル増
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