シカゴ大豆市況=期近から続伸、米関係者の訪中成果期待と伯の天候懸念で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2023/11   1,290.25    1,306.25    1,290.25    1,304.00     +12.75
   2024/01   1,315.25    1,330.00    1,315.00    1,328.25     +13.25
   2024/03   1,328.75    1,343.75    1,328.75    1,342.00     +13.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       169,444        147,598         711,015  (+  4,092)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
=======================================
*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(10月26日までの週)
 大 豆:101万0000トン(事前予想レンジ:65万〜115万トン)
 大豆粕:  8万6400トン(事前予想レンジ:20万〜 40万トン)
 大豆油:    1900トン(事前予想レンジ:  0〜  3万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(11月8日−11月12日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 大豆は期近から続伸。終値の前営業日比は9.25〜13.25セント高。中心限月
の1月限は13.25セント高の1328.25セント。
 アメリカ穀物協会など、11の団体の代表が中国を訪問したことを受けた輸出用需要
の増加期待や、ブラジルの天候不良に対する警戒感から買い優勢となった。ブラジルで
は南部では降雨過剰、中部および北部では土壌水分の乾燥が懸念されている。

 1月限は1315.25セントで取引開始。その後は次第に値位置を切り上げる右肩
上がりの動きを見せ、シカゴの時間帯には1330セントの高値に達した。この水準で
転売が入って1320セント台まで値を落としたが押し目買いが入って浮上し、再び
1330セントの高値に到達。転売に値を落としたが、高値圏は維持して取引を終え
た。

 米農務省(USDA)が発表した10月26日までの週間純輸出成約高は101万
トンで前週の137万8200トンを下回った。今年度の累計純輸出成約高は2326
万9100トンで、前年度同期の3222万8300トンを約27.8%下回ってい
る。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 この24時間は散発的な降雨が発生。気温は平年並〜平年を上回った。

 3日まで散発的な降雨がつづくだろう。4〜6日は概ね降雨は発生しないだろう。
一方の気温は2日まで平年並〜平年を上回り、3〜6日は平年以下〜平年並になる
 だろう。現在、ブラジル南部では作付最盛期を迎えてるが、雨が降り続いている影響
で一部では再作付が必要な個所も発生。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年並〜平年を上回った。

 今週は6日まで局地的および散発的な降雨が続くだろう。気温は3日まで平年並〜平
年を上回り、4〜5日は平年以下〜平年並、6日は平年並〜平年を上回るだろう。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この24時間は散発的な降雨が発生。気温は平年以下にとどまった。
 今後、2日は局地的な降雨となるが、3〜6日はほとんど降雨は発生しないだろ
う。一方の気温は週明けにかけて次第に上昇する見通しで、3日は平年以下、4日は平
年以下〜平年並、5日は平年並〜平年を上回り、6日は平年を上回るだろう。現時点で
は生育に適した天気に恵まれている。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 この24時間は降雨は発生せず。気温は平年を下回った。

 今後、2日は局地的な降雨となるが、3〜6日はほとんど降雨は発生しないだろ
う。一方の気温は週明けにかけて次第に上昇する見通しで、3日は平年以下、4日は平
年以下〜平年並、5日は平年並〜平年を上回り、6日は平年を上回る程度まで上昇。現
時点では生育に適した天気に恵まれている。
米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 米プレーンズ南部では冬小麦の生育に適した土壌水分となっている。ただ、気温が低
下し凍結や降霜が見られており、生育ペースは鈍化しそうだ。一方オーストラリの土壌
水分は不足した状態が続いている。オーストラリアの小麦は結実中で慈雨となったもの
の、作柄改善には遅い雨となった。欧州では降雨が発生し冬小麦の生育に向け土壌水分
が改善している。

 大豆製品は、大豆粕はこれまで輸出拡大観測を受けて続伸してきたが、この日発表さ
れた週間純輸出成約高が低迷したことで利益確定の動きが広がり反落に転じた。期近の
下げ幅が大きくなり、期近の12月限は前日比4.10ドル安の426.30ドルで
終了。大豆油はストラドルに絡んだ買いや大豆高を受けて堅調で終えた。
今日の材料
・ブラジル南部産地では土壌水分過多が続く。
・ブラジル中部および北部産地では一部で乾燥が懸念される状況が続く。
・アルゼンチンでは穀物の生育に適した天候に。
・USDA発表の10月26日までの週間純輸出成約高は101万トンで前週の137
 万8200トンを下回る。
MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。