【これからの見通し】米CPIでドル売りの流れ形成か、きょうは米小売売上高や生産者物価 昨日は注目の10月米消費者物価指数が発表された。前年比の伸びは+3.2%と予想をわずかに0.1%ポイントだけ下回ったのだが、市場は米債利回り急低下とともにドル売りを強めた。株式市場は大幅高になった。予想段階から伸び鈍化が想定されていたのだが、やはり現実の数字を見るまでは市場は慎重であった、ということか。これで年内の米利上げ打ち止め感が相当強まっている。 昨日の消費者物価指数ほどの注目度ではないが、きょうも一連の米経済指標が発表される予定。MBA住宅ローン申請指数(11/04 - 11/10)、小売売上高(10月)、生産者物価指数(10月)、ニューヨーク連銀製造業景気指数(11月)、企業在庫(9月)など。 小売売上高は前月比-0.3%と予想されており、前回+0.7%からの低下が見込まれている。生産者物価指数は前年比+1.9%と前回の+2.2%からの伸び鈍化が予想されている。ただ、コア前年比は+2.8%と前回の+2.7%から若干の伸びが予想されている。これらの注目指標が全般に昨日の流れに沿った結果となれば、年内の利上げ打ち止め感がさらに強化されることになろう。株式市場も不確実性がさらに後退することで一安心となりそうだ。為替相場はドル売りの流れを形成する公算が高まる。 ただ、ドル売りの流れにとっては、ドル円相場の存在に注意を払いたい。市場で米早期利下げ観測が強く広がれば、ドル円も下向きの流れに転じそうだが、米金融当局者が市場の利下げ論の過度な織り込みに釘を刺すかもしれない。現実にはインフレ目標は達成していないからだ。きょうはバーFRB副議長、バーキン・リッチモンド連銀総裁などの発言機会が予定されている。日米や日欧金利差に基づいた投資家の円売り圧力は根強い。また、株高が追い風となって、欧州通貨やオセアニア通貨などでのドル安進行がクロス円の上昇につながる可能性もある。ドル円がこれらの圧力を振り払って下降トレンドを形成するのかどうかが、ドル全面安相場のカギとなりそうだ。 この後のロンドン市場でもイベントは多い。経済指標では英インフレ統計が注目される。日本時間午後4時に10月の英消費者物価指数、小売物価指数、生産者物価指数などが発表される。特に注目度が高いのが消費者物価指数・前年比だ。市場予想は+4.7%と前回の+6.7%から急速な伸び鈍化が見込まれている。ピル英中銀チーフエコノミストなどの発言で、今回の数字が5%を下回ることは織り込み済みだが、昨日の米消費者物価指数と同様に結果が出てからの反応が大きくなる可能性があり、注意したい。 その他にはユーロ圏鉱工業生産指数(9月)、ユーロ圏貿易収支(9月)、南アフリカ小売売上高(9月)、カナダ卸売売上高(9月)、カナダ製造業売上高(9月)、製造業売上高(9月)などの発表も予定されている。イベント関連では欧州委員会(EU)が経済予測を公表する。ハスケル英中銀委員が講演を行う。米週間石油在庫統計が発表される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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