CFTC大口投機資金動向(11/14時点):金・原油買いが縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における11月
14日時点の大口投機家の売り越しは278万5345枚となり、前週の269万
1380枚から縮小した。取組高合計は4365万7559枚となり、前週から26万
8498枚(0.62%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が1.0%増、債券
合計が0.7%増、為替合計が2.3%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
1.1%増、エネルギー合計は0.3%増、金属合計は1.4%増となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式、債券で手じまい売りが
買い戻しを上回って売り越しを拡大した。為替は新規売りが新規買いを上回って売り越
し(ドル買い)を拡大した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、予想以下の米消費者物価指数(CPI)などを受けて米連邦準備理事会(F
RB)の利上げ停止見通しが強まった。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で
は金利据え置きが見込まれている。一方、米議会でつなぎ予算案が可決され、バイデン
米大統領が署名し、米政府機関の閉鎖は回避された。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が13万0249枚売り越し(前週10万
4040枚売り越し)、ユーロは10万8907枚買い越し(同8万9056枚買い越
し)、英ポンドは2万7730枚売り越し(同1万6252枚売り越し)となった。ユ
ーロは新規買い、買い戻しが入って買い越しを拡大した。

 商品市場では、原油が景気減速懸念を受けて軟調となり、7月7日以来の安値
72.16ドルを付けた。貴金属市場では、金が米連邦準備理事会(FRB)の利上げ
停止見通しを受けて堅調となった。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が21万5734枚買い越し(前
週23万5970枚買い越し)に縮小した。手じまい売り、新規売りが出た。ニューヨ
ーク金は15万5376枚買い越し(同16万6216枚買い越し)に縮小、ニューヨ
ーク・プラチナは3996枚売り越し(同6958枚買い越し)に転じた。金は手じま
い売り、新規売りが出て、プラチナは新規売りが新規買いを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが10万9200枚売り越し(前週10万
6041枚売り越し)、大豆は8万6677枚買い越し(同6万3557枚買い越し)
に拡大した。コーンは新規売りが新規買いを上回り、大豆は新規買い、買い戻しが入っ
た。前週のコーンは、大豆急落や国際穀物評議会(IGC)が期末在庫を上方修正した
ことに上値を抑えられた。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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