シカゴ大豆市況=期近から大幅続落、ブラジル産地の降雨が引き続き弱材料に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2024/01   1,342.00    1,343.50    1,323.50    1,325.00     -17.75
   2024/03   1,361.50    1,362.50    1,344.00    1,345.50     -16.75
   2024/05   1,374.75    1,375.50    1,359.00    1,360.50     -14.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       284,641        225,757        739,639  (+ 4,094)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(12月6日−12月10日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並。
(30日付。1日付は日本時間午前6時現在、未発表。)
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  大豆は期近から大幅下落。終値の前営業日比は17.75セント〜9.00セント
安。中心限月の1月限は17.75セント安の1325.00セント。
 引き続きブラジル産地での降雨が弱材料視されて売り優勢で運ばれた。米農務省(U
SDA)は中国向けと仕向け地不明の大口成約を発表したほか、ドル安傾向が強まった
が反応は乏しく、小麦を含む3商品の中では唯一の下落となった。

 1月限は1342セントで取引を開始。その直後に1343.50セントの高値を付
けると値位置を落とした。アジアの時間帯の時間外取引からシカゴの時間帯終盤にかけ
てのしばらくの間は1326セントを下値支持線とするもちあいとなり、このなか で
1336セント台に乗せる動きも見られたが終盤に崩れ、引け間際に27日に付けた目
先の安値と同値の1323.5セントまで軟化。そこからの戻りも限られ安値に近い水
準で取引を終えた。この日の下落で11月に入って記録したブラジルの乾燥懸念を背景
とした上げ幅を消化した。

 米農務省(USDA)は中国向けで23/24年度積み13万2000トン、仕向け
地不明で23/24年度積み19万8000トンの大豆の大口成約を発表した。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(現地情報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 リオグランデドスル州ではこの数日は降雨は発生しておらず、過剰な土壌水分が乾燥
し状況は改善に向かっている。ただ、2〜3日には再び降雨となる見込み。また12月
を通して平年を上回る降雨が続く見通しとなっている。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 この週末は降雨の機会が増えており、4日の週も雨がちな天気が続くだろう。大豆の
生育にとっての慈雨になる見込み。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この数日は前線の影響で降雨が発生。この雨は多くの産地にとって慈雨となってい
る。4日の週は一部で降雨が発生するが、ほとんどは降雨は発生しない見込み。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 降雨が続いた影響で土壌水分の回復が進み、大豆、コーンの生育環境は改善。4日の
週は少雨傾向になるもよう。
 米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 気温が上昇し先週積もった雪が解けていることで土壌水分が回復している。11月
30日に到来した低気圧による散発的な降雨が発生したが、12月2〜3日にかけても
再び降雨が発生するだろう。ただ、4日の週は少雨傾向となるうえ、気温も上昇する見
込み。

 大豆製品は、大豆粕、大豆油は共に軟調な大豆の動きに追随安となった。特に11月
13日にかけて浮上し、一代の高値を更新していた大豆粕は、上昇後の修正や手仕舞い
急ぎの売りも膨らんだと見られ大きな下げ幅を記録。大豆粕の期近1月限は前日比
11.30ドル安の412.70ドルで終えた。
今日の材料
・ブラジル南部産地では雨はなく過剰な土壌水分の改善が続くが12月も多雨が
 見込まれ懸念が残る。
・ブラジル中部産地では雨が降り続き生育環境は改善。4日の週も慈雨が続く。
・アルゼンチンでは降雨で作柄が改善。4日の週は少雨傾向に。
・米プレーンズ中部や南部では雪解けで土壌水分が回復するも4日の週は少雨傾向
 に加え気温も上昇。
・USDAは中国向けで23/24年度積み13万2000トン、仕向け地不明で
 23/24年度積み19万8000トンの大豆の大口成約を発表。

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