シカゴ大豆市況=大幅続落、ブラジルの降雨とドル高傾向、弱気な輸出などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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             始 値   高 値   安 値    帳入値    前日比
   2024/01   1,322.50    1,329.25    1,303.50    1,306.25     -18.75
   2024/03   1,343.00    1,349.00    1,324.50    1,326.50     -19.00
   2024/05   1,358.00    1,363.50    1,340.25    1,342.00     -18.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       212,376         284,641        731,639  (-  8,000)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(11月30日までの週)
 大 豆:110万8864トン(前週改定値:157万3289トン)
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*米農務省発表の週間作物進度報告:今期の発表は終了。
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*米気象庁発表の6−10日予報(12月10日−12月14日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 大豆は期近から大幅続落。終値の前営業日比は19.00〜6.75セント安。中心
限月の1月限は18.75セント安の1306.25セント。
 米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が事前予想を下回ったことに加え、ドル
に買い戻しが見られたことが弱材料となった。また、ブラジルで降雨が発生し引き続き
生育環境が改善していることも売りを呼ぶ要因となった。

 1月限は1322.5セントで取引を開始。序盤に値位置を落としたが1314セン
ト割れには抵抗を見せ、その後、欧州の時間帯の時間外取引を終えるまでの間のほとん
どを1312〜1318セントのレンジで高下した。シカゴの時間帯を迎えると、他農
産物の上昇もあって地合いを引き締め1329.25セントまで浮上する動きも見られ
たが、ブラジルの降雨が手掛かりとなって売られたことが手仕舞い急ぎの売りを呼んだ
と見られて急速に値位置を落とし終盤は1308セントを上値抵抗線とする安もみにシ
フト。この中で1303.50セントの安値を付けたが買い戻す動きは乏しく、低迷し
たまま取引を終えた。
 米農務省(USDA)発表の11月30日までの週の大豆週間輸出検証高は110万
8864トンで前週改定値の157万3289トンを下回った。今年度の累計は
1869万1912トンで前年同期の2166万9499トンを約13.7%下回っ
た。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 広い範囲かつまとまった雨量を伴う降雨が2〜3日に発生。今週も引き続き雨がちな
天気となり土壌水分は過剰な状態が続く見通しだが、週末から11日の週上旬にかけて
降雨が止む見通しとなっている。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 2〜3日にかけて散発的な降雨が発生。今週も雨が降り続く見通しだが、翌週からは
局所的な降雨に移行していく可能性がある。この雨は乾燥に見舞われた地域にとって、
引き続き慈雨となっている。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この週末の降雨に降雨が発生。5日から6日にかけて広い範囲で軽い降雨になること
が見込まれる。引き続きコーンと大豆の生育に適した状態となっている。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 2〜3日の週末に続いて今週も5〜6日、そして9〜10日の週末と降雨となる可能
性があり、コーンと大豆の生育にとって良好な状態が続く見通し。
米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 米プレーンズ中部および南部では週末に降雨が発生したが、3日も北部で引き続き降
雨が発生。今週は8日ごろに寒冷前線が到来し、これに伴い降雨が発生するほか気温が
低下する見通しだが、12月にしては冷え込みはそれほど厳しくないだろう。一方南西
部では土壌水分の吸収が進むが、十分な土壌水分を保持している。
 大豆製品は大豆粕、大豆油ともに軟調で終了。大豆の下落に追随安となった。大豆粕
の期近限月1月限は前日比4.40ドル安の408.3ドルで終了。

今日の材料
・ブラジル南部では雨がちな天気が続き土壌水分は過剰な状態が続く。
・ブラジル中部産地では雨となる土壌水分は回復へ。
・アルゼンチン産地では生育に適した天気が続く。
・米プレーンズ中北部の小麦産地では適時の降雨が続く。
・11月30日までの週の大豆週間輸出検証高は110万8864トンで前週改定値の
 157万3289トンを下回る。
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