【前週までのレビュー】上海ゴムが戻り場面となっており、一段高となれば、JPX ゴムRSS3号も買い意欲高まるとした。 【目先は260円前後の攻防に注目】 JPXゴムRSS3号の活発限月の6月限は、12月19日に234.8円まで下落 後、戻り場面となっている。29日には260円に接近する場面もあった。目先のポイ ントは、上海ゴムになりそうだ。上海ゴムが戻りを試している限り、堅調地合いは続き そうだ。260円突破となれば、買いに勢いが付く。ただ、6月限は28日まで7連騰 となっており、過熱感も出始めている。修正安には注意したい。 ファンダメンタルズに大きな変化はない。ただ、2024年は米国の利下げや中国の 財政出動が予想される。米景気のソフトランディング、中国の景気回復の見通しが高ま れば、商品相場にとっては強気に一年となりそうだ。JPXゴムRSS3号も買いが先 行するだろう。 【上海ゴムは1万4000元での値固めなるか】 上海ゴム5月限は、引き続き1万4000元の攻防が焦点になりそうだ。5月限は、 12月29日の時間外取引で1万4185元まで一時上昇し、このところ戻りを抑えて いた1万4000元を上抜いた。ただ、日中取引では、やや上値が重くなっている。目 先、終値ベースで1万4000元をしっかり上抜けるかが注目される。これに成功すれ ば、来年は11月27日の高値1万4240元や節目の1万4500元をまずは試すこ とになりそうだ。 逆に終値ベースで1万4000元に乗せきれないと、戻り売り圧力が強まり、1万3 500元付近まで押し戻されそうだ。現在、ファンダメンタルズからはゴム積極的に買 う材料が見当たらないことから、戻り売りには注意したい。 【中国の財政出動に期待】 12月27日に中国国家統計局が発表した11月の工業部門企業利益は、前年比9. 5%増となった。4カ月連続で前年を上回っている。伸び率は、前月の2.7%から加 速した。ただ、前年のこの時期は、厳格なゼロコロナ政策が取られており、その反動も ある。1−11月では、前年同期比4.4%減少となっている。 中国では、依然として不動産不況などを背景に景気回復が遅れている。中国政府は、 景気対策を実施しているが、景気回復の遅れから、追加の景気対策が打たれる可能性が ある。特に財政出動を求める声が多く、財政出動が実施されれば、商品相場全体にとっ て一時的にせよ支援材料になる。 【東京ゴム活発限月の6月限のテクニカル要因】 ゴムRSS3号の活発限月の6月限は、戻り歩調となっている。直近1カ月の値動き をみると、11月29日に272.9円まで上昇し、一代の高値を付けた。その後は一 転して売りが先行し、12月4日に節目の250円を割り込むと、12月19日には2 34.8円まで水準を引き下げた。だが、同水準で支持されると、徐々に買いが先行 し、29日には260円目前まで戻す場面があった。 一段高となれば、節目の260円に注目したい。この水準を突破できれば、買いに勢 いが付き、節目の265円や11月29日に付けた一代の高値272.2円が視野に入 る。 一方、軟化した場合は、節目の250円に注目したい。終値ベースで同水準を下抜く と、再び売り圧力が強まり、節目の245.0円や240円を意識した展開になりそう だ。240円も割り込むようなら、12月19日の安値234.8円が視野に入る。 【今週の注目ポイント】 上海ゴムに注目したい。中心限月の5月限は、12月29日に1万4185元まで一 時上昇し、このところ戻りを抑えていた1万4000元を上抜いた。目先、上値を試す 展開となれば、JPXゴムRSS3号にとって買い材料になる。 【相場予想レンジ】 1月4日〜5日のゴムRSS3号6月限の中心レンジ予想は235〜265円。テク ニカルの支持線は250.0円(節目)、抵抗線は260.0円(節目)。 MINKABU PRESS ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。
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