シカゴ大豆市況=期近から大幅続落、ブラジル産地の降雨と弱気な輸出で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2024/01   1,304.75    1,311.75    1,292.25    1,293.50     -11.75
   2024/03   1,311.25    1,316.75    1,296.75    1,298.00     -14.00
   2024/05   1,321.00    1,326.50    1,306.25    1,307.25     -14.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       150,777        159,602         619,613  (-  6,143)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(12月21日までの週)
 大 豆:98万3900トン(事前予想レンジ:85万〜150万トン)
 大豆粕:26万8600トン(事前予想レンジ:10万〜 55万トン)
 大豆油:    900トン(事前予想レンジ:0.5万〜2万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(1月4日−1月8日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並。雨量は平年を下回る〜平年並。
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 大豆は期近から大幅続落。終値の前営業日比は14.25〜11.00セント安。期
近3限月の終値は14.00セント安の1298.00セント。
 引き続きブラジルの降雨を手掛かりにした売りが見られたほか、米農務省(USD
A)発表の週間純輸出成約高がドル売り傾向が続くなかコーンが前週を上回る強気なに
様だったのに対し、大豆は前週の半分以下に留まる弱気な内容だったことが弱材料視さ
れた。3月限は10月12日以来の安値まで軟化。
 3月限は1311.25セントで取引を開始した後に地合いを引き締めて1316.
75セントの高値まで浮上。その後、軟化しながらも1308セント割れには抵抗を見
せたが、シカゴの時間帯を迎えるとこれを割り込み、その後は下値を探る足取りに転
換。引け間際に1296.75セントの安値を付け、1300セント台を回復できない
まま終えた。
 米農務省(USDA)が発表した12月21日までの週間純輸出成約高は98万
3900トンで前週の213万3400トンの半分以下まで大幅に減少。今年度の累計
純輸出成約高は3634万3900トンで前年度同期の4289万6700トンを約
15.3%下回っている。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 一部でのまとまった雨量を伴う雨を含め、散発的な降雨が発生するだろう。これまで
降雨が発生しない期間が数週間続いたため、しばらくの間、降雨によって土壌水分が過
剰となる可能性は限られるが、1月上旬には雨が降り止むのが好ましい。新年初めの週
は局地的な降雨が次第に中部に移動していく見通し。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 まとまった雨量を伴う降雨が広い範囲で発生。この雨は年初まで降り続く見通しで、
着サヤ期を迎えている大豆にとって慈雨となっている。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 広い範囲で降雨が発生。これにより土壌水分は潤沢となっている。今後も1月3日に
かけて降雨が続く見通しだが、次第に局地的な降雨に変化していくだろう。生育環境は
良好を維持する見通し。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 現在、広い範囲で降雨となっているが、この雨は1月3日まで降り続く見込み。今
後、雨は局地的なものに変化するが、気温が平年を下回る程度まで低下する見通しで、
降雨がなかった地域でのストレスも限られるだろう。
 米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 週末まで降雨は発生しない見込み。一方の気温はプレーンズ中部の気温は概ね平年並
〜平年を上回る一方、プレーンズ南部では平年を下回るもよう。来週はプレーンズ南部
で局地的な降雨が発生する見通し。
 大豆製品は、大豆粕は大豆に追随安となったが、大豆油は大豆粕とのストラドルに絡
んだ買いが見られて小幅反発。大豆粕の期近3月限は前日比4.70ドル安の336.
40ドルで終了。大豆粕3月限はこの日の下落で今月22日から26日にかけての上げ
幅を相殺した。
今日の材料
・ブラジル南部産地では散発的な降雨が発生。
・ブラジル中部産地で降雨。年初まで降雨が続き土壌水分の回復が進む。
・アルゼンチン産地は広い範囲で降雨が発生。作付、生育に適した状況が続く。
・米プレーンズ中部および南部では今週は降雨はないものの、来週は局地的な降雨か。
・12月21日までの週間純輸出成約高は98万3900トンで前週の213万
 3400トンの半分以下まで大幅に減少。

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