CFTC大口投機資金動向(1/16時点):金・原油買いが縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における1月
16日時点の大口投機家の売り越しは257万1645枚となり、前週の238万
8015枚から拡大した。取組高合計は4273万9744枚となり、前週から
105万9908枚(2.54%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が0.2%増、債券
合計が2.8%増、為替合計が1.8%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
5.9%増、エネルギー合計は1.2%増、金属合計は1.9%増となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で手じまい売り、新規売
りが出て売り越しを拡大し、債券で新規買いが新規売りを上回って売り越しを縮小し
た。為替は手じまい売り、新規売りが出て買い越し(ドル売り)を縮小した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、予想以上の米小売売上高などを受けて米連邦準備理事会(FRB)の3月利
下げ観測が後退した。一方、中東の緊張が高まったが、パキスタンとイランは外相会談
で協力する意向を示した。今週は日銀金融政策決定会合や欧州中央銀行(ECB)理事
会がある。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が5万6560枚売り越し(前週5万5949
枚売り越し)、ユーロは10万4092枚買い越し(同11万8877枚買い越し)、
英ポンドは3万0931枚買い越し(同2万0734枚買い越し)となった。ユーロは
手じまい売り、新規売りが出て買い越しを縮小した。

 商品市場では、原油は中東の緊張の高まりが支援要因になったが、上値は限られた。
貴金属市場では、金が米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退が圧迫要因になっ
たが、中東の緊張の高まりを受けて下げ一服となった。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が16万2034枚買い越し(前
週16万9682枚買い越し)に縮小した。新規売りが新規買いを上回った。ニューヨ
ーク金は17万9893枚買い越し(同18万8614枚買い越し)、ニューヨーク・
プラチナは1万2557枚買い越し(同2万3541枚買い越し)に縮小した。金は手
じまい売りが買い戻しを上回り、プラチナは手じまい売り、新規売りが出た。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが21万9968枚売り越し(前週17万
3033枚売り越し)、大豆は9万3668枚売り越し(同3万8049枚売り越し)
に拡大した。コーン、大豆ともに手じまい売り、新規売りが出た。前週のコーンは、高
水準の米在庫や南米産の供給増加見通しを受けて売り優勢となった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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