[今日の視点]貴金属=金は小反落、NY安を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が小反落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安を受けて売り優
勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はニューヨーク高と円安安を受けて堅調とな
ろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は5.09ドル安の
2024.30ドル、銀が22セント安の2233セント、プラチナが0.14ドル安
の897.13ドル、パラジウムは11.91ドル高の950.05ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=148.65/67円で、前営業日の
大引け時点から0.30円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が9672円前後、銀は108.2円前後、プラチナは
4315円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は予想以上の米ISM非製造業総合指数が圧迫】
 金はきのうの海外市場では、予想以上の米ISM非製造業総合指数を受けて売り優勢
となった。
 金は予想以上の米ISM非製造業総合指数が圧迫要因になった。1月の米ISM非製
造業総合指数は53.4と前月の50.5から上昇し、市場予想の52.0も上回っ
た。新規受注の増加と雇用の回復で押し上げられた。米ミネアポリス連銀のカシュカリ
総裁は、連邦公開市場委員会(FOMC)には利下げに動く前に経済データを精査する
時間があると指摘した。米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、インフレ率が目標と
する2%に向けて低下する傾向が続く限り、連邦準備理事会(FRB)はこのところの
予想を上回る経済成長と雇用の伸びを過度に懸念する必要はないとの考えを示した。
 一方、中東の緊張が続いていることは下支え要因である。英国のシャップス国防相
は、米英軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派に対する攻撃によって、フーシ
派の戦闘能力に影響が出たものの、「紅海の混乱を狙う意欲は完全に衰えていない」と
いう認識を示した。イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラエル軍がイスラム組織ハマ
スの戦闘員の半数以上を死傷させたとし、「完全勝利」まで戦いを続けると言明した。
 銀はきのうの海外市場では、予想以上の米ISM非製造業総合指数や金軟調を受けて
売り優勢となった。
【NYプラチナは米利下げ観測後退も買い戻される】
 プラチナはきのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退
したが、買い戻されて下げ一服となった。
 プラチナは買い戻されて下げ一服となった。予想以上の米ISM非製造業総合指数を
受けて米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退した。ただ中国証券監督管理委
員会(証監会)は市場の異常な変動を防ぐと表明した。また中国は国内機関投資家や一
部のオフショア部門を対象に、株式取引の制限を強化した。900ドル割れで買い戻さ
れた。
<今日の予定>
●ニュージーランド(ワイタンギデー)
・キャッシュレートターゲット公表(オーストラリア準備銀行)
・独製造業受注 2023年12月(経済技術省)
・ユーロ圏小売売上高 2023年12月(EUROSTAT)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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