【前週のレビュー】ニューヨーク原油3月限は79.29ドルで戻り高値を付けた形と なり73.70ドルの安値まで崩れている。68.28ドルから前述の高値までの上げ 幅の半値押し(73.78ドル近辺)をすでに達成しており、目先の下値メドは 61.8%押しの72.49ドル、78.6%押しの70.64ドル、70ドルの節目 などになるとした。 【NY原油は61.8%戻し達成】 ニューヨーク原油3月限は5日の安値71.41ドルで押し目底を付けた形となり戻 り歩調を強めている。8日には76.59ドルまで戻り高値を更新している。前回の戻 り高値である79.29ドルから前述の押し目底までの下げ幅の61.8%戻し (76.28ドル辺りをすでに達成しており、目先の上値メドは78.6%戻しの 77.60ドル、全値戻しの79.29ドルとなるが、今回の上昇が第3波ならば、そ の高値を上抜けて80ドル台にレンジアップする可能性が高いだろう。 なお日柄的には下弦だった3日の翌営業日である5日に押し目底を入れた形となって いるが、10日の新月(土曜で取引なし)近辺の値動きに注意したい。 材料的には、引き続き中東地域の地政学的リスクが懸念材料。イスラエルのガザ攻撃 に関しては、ネタニエフ首相がハマスの停戦案を明確に拒否したことで再び混とんとし ている。ただ原油の供給自体に大きな混乱を生じさせることはないため、価格上昇にも 限界があろう。当欄で何度も指摘しているように、産油国のイランなどに実際に戦禍が 拡大しないと急騰する可能性は低い。2月に入り、米軍が米兵の殺害に関与したイラク の親イラン勢力の拠点を報復攻撃しているが、今後この対立がエスカレートするの否か 見守りたい。 ちなみに2023年のイランの原油生産量は日量299万バレル、また輸出量は同 129万バレルと、前年比1.5倍となり、5年振りの高水準となった。 これらに生産懸念が生じたり、ホルムズ海峡閉鎖などで中東原油全体の供給がストッ プしたりすると原油急騰の可能性が高くなる。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は引き続き3万8000ドル台の過去 最高値圏での推移に変化なし。 ドルインデックスは一段高で104ポイント台に乗せた後、ここにきて104ポイン トを挟んだ高値もみ合いとなっている。 【ブレント原油のNY原油に対する上ザヤの高止まりの背景】 イエメンの武装組織フーシ派の攻撃で、紅海を運航してスエズ運河を通過するタンカ ーの量が減少するなか、欧州では需要家がブレント原油などの北海産原油にシフトして いるとの指摘が聞かれる。それを受けて、ブレント原油とニューヨーク原油との期近の サヤは昨年10月初旬に1ドル台半ばだったのが、11月以降ここまで5ドルを超えて 高止まりする状況となっており、これは当面続きそうだ。 ブリンケン米国務長官が5日、サウジアラビアでムハンマド皇太子と会談して、ガザ 問題に加えてフーシ派への対応を協議した可能性があるが、具体的な進展はない。 【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】 東京原油の6番限である7月限は21日移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中 心線(6万9900円辺り)を挟んだもみ合いか続いたが、8日と9日の大陽線で1シ グマ(7万1470円辺り)を上抜けて高値で7万2000円を超えた。 ガソリン先限は名目値で8万1000円の横ばい。 【NY原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油3月限は5日にボリンジャーバンドの−1シグマ(71.97ドル 辺り)に支持される形で反発して、8日は大陽線で1シグマ(76.27ドル辺り)を 試している。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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