シカゴ大豆市況=期近から期中は続落、米需給緩和見通しや南米の降雨が重石

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
  2024/03   1,168.00    1,174.75    1,160.25     1,162.25      - 8.25
   2024/05   1,174.25    1,179.50    1,164.25     1,166.00      -10.25
   2024/07   1,185.00    1,189.25    1,173.75     1,175.25      -11.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        329,857        291,117         781,767   (+ 12,067)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(2月8日までの週)
 大 豆:37万7800トン(事前予想レンジ:40万〜90万トン)
 大豆粕:20万3900トン(事前予想レンジ:10万〜40万トン)
 大豆油:      0トン(事前予想レンジ:5000〜8000トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(2月21日−2月25日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 大豆は期近から期中は続落。終値の前営業日比は14.25セント安〜3.50セン
ト高。中心限月の3限月は8.25セント安の1162.25セント。
 米農務省(USDA)は展望会議(アウトルックフォーラム)において24/25年
度の期末在庫量が19/20年度以来の水準まで増加する、との需給緩和見通しが発表
されたことや、アルゼンチンで降雨となり作柄が安定していること、輸出の低迷が弱材
料となり売り優勢で運ばれた。
 3月限は1168セントで取引を開始した後、欧州の時間帯を終えるまで1166〜
1169セントのレンジで高下した。シカゴの時間帯を迎えるとUSDAアウトルック
フォーラムの結果待ちとなるなか大きく高下し一時は1174.75セントの高値まで
浮上する動きも見られたが、需給緩和見通しが示されたことで急速に軟化。1160.
25セントまで値を落としたところで買い戻されたが、戻り待ちの売りを浴びて値位置
を落とし、安値に近い水準で取引を終えた。
 米農務省(USDA)が発表した2月8日までの週間純輸出成約高は37万7800
トンで前週の34万9900トンから増加。今年度の累計純輸出成約高は3880万
7900トンで前年度同期の4796万5000トンを約19%下回っている。
 USDAのアウトルックフォーラムにおいて24/25年度の大豆作付面積は前年度
の8360万エーカーから8750万エーカーに拡大すると同時にイールドも上昇する
ため生産量は23/24年度の41億6500万Buから45億0500万Buに増
加。これが主因となり24/25年度の期末在庫量は23/24年度より38%増加し
4億3500万Buに達するとの見通しが示された。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル>
 産地中部での散発的な降雨は局地的なものにとどまった。今後はアルゼンチンから移
動してくる低気圧の影響でまとまった雨量を伴う降雨が発生するだろう。この数週間、
南部では乾燥が進んでおり降雨が必要となっているが、今週末または来週上旬には広い
範囲でまとまった雨量を伴う降雨が発生するだろう。この雨により大豆の収穫および
サフリーニャコーンの作付けペースが鈍化する見込みだが、穀物にとっては慈雨となる
見込み。なお、南部では来週から再び少雨傾向が強まるだろう。
<アルゼンチン南北産地>
 まとまった雨量を伴う降雨が発生。土壌水分は回復し、穀物の生育状態も安定してい
る。週末は新たに低気圧が到来するが、この時の雨量は局地的にとどまるだろう。た
だ、来週末までには散発的な降雨が発生するもよう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 15日午後から16日にかけて新たに低気圧が到来したことで散発的な降雨は発生す
るだろう。また一部では降雪となる見込み。来週も低気圧が到来する見込み。今週は低
気圧の到来に伴い気温が低下する見込みだが、来週は平年を上回る可能性が高い。
 大豆製品は、大豆粕、大豆油共にUSDAアウトルックフォーラムでの需給緩和見通
しおよび大豆の軟調な足取りが重石となって売り優勢で運ばれた。大豆粕の期近3月限
は前日比3.80ドル安の339.50ドルで終了。
今日の材料
・ブラジル産地中部ではまとまった雨量を伴う降雨が発生する見込み。
・ブラジル産地南部では南部では来週から再び少雨傾向が強まるだろう。
・アルゼンチン産地では慈雨。
・2月8日までの週間純輸出成約高は37万7800トンで前週の34万9900トン
 から増加。
・USDAアウトルックフォーラムでは24/25年度の大豆期末在庫量は23/24
 年度より38%増加し4億3500万Buに達するとの見通しが示される。
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