[今日の視点]貴金属=金は買い一巡後に反落の可能性、プラチナは軟調

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が序盤、概ね買い優勢も買い一巡後は高値警戒感から売り圧力が強く。
期先から反落し、修正場面となる可能性あり。プラチナはニューヨーク安を受け、夜間
取引で軟調に推移した動きを引き継ごう。銀は玉の出方次第。パラジウムは出来ず。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は10.26ドル高
の2127.55ドル、銀が13セント安の2367セント、プラチナが8.20ドル
安の882.50ドル、パラジウムは2.57ドル安の947.19ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=149.85/86円で、前営業日の
大引け時点から0.66円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万0251円前後、銀は117.7円前後、プラチナ
は4279円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は今夜、第1関門】
 金はきのうの海外市場では、米10年債利回り低下、ドル安から買い優勢となり、高
値圏で堅調に推移。5日のニューヨーク金の取組高は大幅増となり、短期資金が流入し
ているもよう。投機色の濃い動きとなっている印象がある。今夜は2月のADP米雇用
統計の発表がある。またパウエルFRB議長の下院での議会証言もあり、第1関門を通
過できるかが注目される。
 JPX金先限は夜間取引で1万0341円まで上昇し、先限の上場来高値をさらに更
新。高値を離れたが、6円高の1万0252円で夜間取引を小高く引けた。日中取引は
マイナスサイドに軟化の可能性あり。支持線は1万0200円水準か。
 銀はきのうの海外市場では、一時、約2カ月ぶりの高値をつけたが、買いは続かず、
ニューヨーク銀は小安く引けた。
【プラチナはNY市場で投機家が売り越しに転換の可能性】
 プラチナはきのうの海外市場では、軟調。金につれ高とはならず、ニューヨークプラ
チナ期近4月限はあっさりと900ドル割れ。投機家は手じまい売りを先行したもよ
う。
 中国で5日から全国人民代表大会(全人代)が開催されている。今年の経済成長率を
昨年と同等の5%前後と見込んでいるが、前途多難との見方が多い。中国の景気不安か
ら産業品需要の多いプラチナを積極的に買うムードになっていない印象だ。むしろニュ
ーヨークプラチナ市場では投機家は売り越しに転換した可能性もある。
 JPXプラチナは先限が夜間取引で4277円まで下落。まだ下放れにはなっていな
いが、夜間取引の安値圏で引けた。日中取引は4260円台まで下げ余地ありとみる。
<今日の予定>
◆ オーストラリア ◆
【経済】09:30 国内総生産 2023年10-12月期(連邦統計局)
◆ 日本 ◆
【工業】12:00 原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】14:00 石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
◆ ユーロ圏 ◆
【経済】19:00 小売売上高 2024年1月(EUROSTAT)
◆ ドイツ ◆
【経済】16:00 貿易収支 2024年1月(連邦統計庁)
◆ アメリカ ◆
【経済】21:00 住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】22:15 雇用統計 2024年2月(ADP)
【経済】3/7 00:00 卸売在庫 2024年1月確報値(商務省)
【工業】3/7 00:30 週間石油統計(EIA)
◆ カナダ ◆
【経済】23:45 政策金利発表(カナダ銀行)
【経済】3/7 00:00 Ivey購買担当者景況指数 2024年2月(RISB)
MINKABU PRESS 森 成俊

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。