【前週のレビュー】ニューヨーク原油は乱高下しやすいが、24日の満月に向けて天井 を形成するような上昇相場を予想したい。またイスラエルとイランの交戦状態が長期化 すれば、今後の相場水準は80ドルを地相場に上振れた場合に100ドル台に乗せるよ うなイメージで考えたいとした。 【NY原油は高値を抜けるか否かが焦点】 ニューヨーク原油6月限はここまで一代高値である86.97ドルを上抜くような上 昇とはならず、80ドル台前半で広めのもみ合いとなっている。直近は22日の安値で ある80.70ドルから再び反発基調となっており、本稿執筆時の26日午後には83 ドル台後半まで戻している。引き続きイスラエルとイラン、イスラエルとパレスチナ状 況は緊迫化しており、地政学的リスク懸念は根強いものの、後述するようにドルの高止 まり傾向が上値を抑える形となっている。ただ大幅な円安進展は国内市場とっては支援 材料となる。 チャート的には、昨年12月上旬に付けた安値69.06ドルから前述の86.97 ドルまでの上げ幅の38.2%押し(80.13ドル)を下回らずに修正安が終わって 反発基調となっていることで、この戻りが86.97ドルを上抜けてさらに上昇するの か、そこまで届かずに反落するのか、つまりエリオット波動的には、次の高値が最終の 上昇波動である「5」の高値となるのか、天井を付けたあとの修正高である「B」の高 値に留まるのかが注目される。 材料的には、まずイスラエルとイランの状況に関しては、現時点ではお互いに報復合 戦に発展していないことでひとまず材料としては一服した感が出でいる。ただイスラエ ルとパレスチナ状況に関しては、イスラエルがガザ南部の難民集中地域のラファに侵攻 する可能性が強まっていることが再び懸念されている。 また米軍がガザの沖合に桟橋を設置する工事が開始したと発表したが、新たな火種に 発展する可能性もありそうだ。 ロシア・ウクライナの軍事衝突に関しては、前週の当欄で米国で採決を控えていると したウクライナ支援法案が20日に下院、23日に上院で相次いで可決した。この支援 法案は約610億ドルのウクライナ支援に加えて、イスラエル、台湾向けの支援を含む 総額950億ドルに達する大型の支援法案。一部では米国の支援がなければ、今年中に もウクライナが敗北するとの見方も出ていたが、4月中にも軍事支援が再開される見込 みとなった。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価はさらなる底割れ懸念はあるが、3万 8000ドルを中心に高値もみ合いの様相となっている。 ドルインデックスも105ポイント台後半を中心に高値もみ合いの様相。 【29日にガザを巡る欧米出席の会合をサウジが主催】 ブルームバーグによると、サウジアラビアが29日に同国のリヤドでガザの今後につ いて、ブリンケン米国務長官、キャメロン英外相、欧州連合(EU)、ヨルダン、エジ プト、カタール、パレスチナ自治政府の当局者も出席する会合を開く見込みだ。ただ、 サウジと国交のないイスラエルとイスラム組織ハマスは参加しないとみられる。 【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】 東京原油の6番限である9月限は4営業日連続で陽線引けして戻り歩調が鮮明。26 日には引けでボリンジャーバンドの1シグマ(8万1040円辺り)を上回った。 ガソリン先限は名目値で8万3000円の横ばいが続いている。 【NY原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油6月限は22日の80.70ドルの安値から反発基調も21日の移 動平均線でもあるボリンジャーバンドの中心線(83.79ドル)を3営業日明確に上 抜くことができず上値抵抗となっている。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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