石油週間見通し=半値戻し達成、反落か上抜けか

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油7月限は4日に72.48ドルの安値を付けた後
に反発。V字型の切り返しとなっており目先はどこまで戻すのかに注目したいとした。

【NY原油は半値戻し達成】
 ニューヨーク原油7月限は20日に納会を迎えるため、今後は8月限が指標限月とな
るが、12日に78.94ドルの高値を付けた後に上げ一服となっている。現状は4月
12日の高値85.27ドルから6月4日の安値72.44ドルの下げ幅に対する半値
戻しに当たる78.85ドルを達成した形。ここで反落するのか、さらに上抜けするの
かが注目されるが、上抜けた場合は、61.8%戻しの80.37ドル、78.6%戻
しの82.52ドルなどが次の上値目標となる。

 材料的には石油輸出国機構(OPEC)プラス会合を経た高下のあと、季節的な米国
のドライブシーズン入りで、ガソリン需要が注目されることになるが、今年のような大
統領選挙年には、株高が誘導される一方、ガソリン価格が抑えられる方策が取られやす
い。事実、既報通り、米エネルギー省(DOE)は7月4日の独立記念日までにガソリ
ン備蓄100万バレルを放出する予定を発表しており、実際の放出のタイミングには注
意する必要がある。ともかくガソリン需要の旺盛さが数値に出てこないと、季節的なム
ードだけでは買いにくいだろう。
 逆にDOEは7日、原油相場の下落場面で戦略石油備蓄(SPR)を補充するため原
油購入を増やす方針を示し、9〜12月の輸送で合計600万バレルの入札を行ったこ
とが報じられている。
 また米中西部中心に早くも熱波予報が出ていることにも注目したい。今夏が平年以上
の酷暑になれば、ガソリン需要も伸びることになるので今後天気も大きなファクターに
なり得る。

 ウクライナのロシアの製油所などの石油施設への無人機攻撃は断続的に行われている
模様だが、地域が限定的の見方が優勢で現状はあまり材料視されていない。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は12日の米連邦公開市場委員会
(FOMC)後に軟化したが、3万8000ポイント台で依然として高値圏のもみ合い
の範疇での動きとなっている。
 ドルインデックスは、FOMC後いったん104ポイント台前半まで下落したが、そ
の後は戻して105ポイント手前まで戻している。

【世界石油需要の伸び据え置きも依然高水準=OPEC月報】
 統計物では、11日のOPEC月報では、2024年の世界石油需要の伸びが前年比
日量225万バレル、2025年が同185万バレルとともに前月から据え置きとなっ
たが、引き続き高水準の伸びを予想している。
 一方、12日の国際エネルギー機関(IEA)月報では、2024年が同96万バレ
ル、2025年が同100万バレルとされた。
 相変わらず産油国側と消費国側の見方に差異がある数値となった。
【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】
 東京原油の6番限である11月限はボリンジャーバンドの−2シグマ(7万2940
円辺り)を割り込む水準からV字型の切り返し。直近は1シグマ(7万7800円辺
り)が上値抵抗となっている。
 ガソリン先限は名目値で8万3000円の横ばいが続いている。

【NY原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油8月限はボリンジャーバンドの−2シグマ(73.53ドル辺り)
を割り込む水準からV字型の切り返しとなり、戻り高値を更新する展開が続いたが、
12日にボリンジャーバンドの1シグマ(78.75ドル辺り)を試した後に上げ一服
となっている。


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