[7月1日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2025 年 4 月限 6 月 24 日〜 6 月 28 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 12,066 12,124 (24) 11,866 (27) 12,060 -35 銀 151.1 151.0 (24) 151.0 (24) 151.0 -6.0 プラチナ 5,014 5,259 (27) 4,995 (24) 5,166 +123 パラジウム 4,800 4,800 (24) 4,800 (24) 4,800 +200 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 27 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 8) 2,336.6 +5.4 | ドル・円 160.94 1.98 円安 銀 ( 9) 2,925.6 -68.6 | 日経平均 39,583.08 +986.61 プラチナ (10) 1,006.2 -1.9 | NY原油 ( 8) 81.74 +1.01 パラジウム ( 9) 927.50 +2.90 |* ドル・円は15時15分現在、原油は 27日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナは安値維持や予想以下の米経済指標を受けて下げ一服、とした。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退したが、買い戻し主導で 上昇した。ただ踏み上げが一巡すると、戻りを売られて上げ一服となった。現物相場は 4日以来の高値1021.72ドルを付けた。プラチナ先限は3日以来の高値5268 円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は5月22日以来の高値1008.31ドル を付けたのち、戻りを売られた。 6月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.6と2年2カ月ぶりの高 水準となった。5月は54.5。サービス部門と製造業の両方が上昇した。5月のカナ ダの消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%上昇と前月の2.7%から伸びが加速 した。事前予想の2.6%も上回った。サービス価格の上昇が主に全体を押し上げた。 5月のオーストラリアのCPIは同4.0%上昇と前月の3.6%上昇から伸びが加速 し、半年ぶりの高水準となった。事前予想の3.8%上昇も上回った。28日に5月の 米個人消費支出(PCE)デフレータの発表を控え、インフレ高止まりに対する懸念が 出た。ただ5月の米耐久財受注でコア資本財が前月比0.6%減と事前予想の0.1% 増から予想外に減少した。また米新規失業保険申請件数で継続受給件数が183万 9000件と2021年11月下旬以来の高水準となり、失業期間の長期化が示され た。来週は6月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値や米雇用統計の発表が ある。 JPXプラチナは円相場が1ドル=161円台前半と38年ぶりの円安水準となった ことが下支え要因である。神田財務官は、足元の為替相場について「最近の急速な円安 の進行に関しては深刻な懸念を有しており、高い警戒感をもって市場の動向を注視して いる」と言及しており、介入警戒感が出ている。ただインフレ高止まりに対する警戒感 から米国債の利回りが上昇しており、今後の経済指標の発表と介入があるかどうかを確 認したい。 【プラチナ・パラジウムETF残高は軒並み減少】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、26日のロンドンで24.43トン (前週末24.83トン)、27日のニューヨークで16.79トン(同25.45ト ン)、26日の南アで11.69トン(同11.96トン)に減少した。またパラジウ ムETFの現物保有高はロンドンで3.78トン(同3.85トン)、ニューヨークで 8.75トン(同9.49トン)、南アで0.33トン(同0.45トン)に減少し た。米国のプラチナETF残高の減少が目立った。米連邦準備理事会(FRB)の利下 げ観測が後退するなか、戻り場面で投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会 (CFTC)の建玉明細報告によると、6月18日時点のニューヨーク・プラチナの大 口投機家の買い越しは1万5864枚(前週1万5698枚)に拡大、パラジウムの売 り越しは1万3556枚(同1万3914枚)に縮小した。 【NY指定倉庫在庫が減少】 ニューヨークの指定倉庫在庫は26日に4万2473オンス減少し、実需筋の踏み上 げの動きとなった。一方、上海プラチナの出来高は25日に36枚、26日に28枚と なり、高値での買いが見送られたが、27日に324枚に増加し、踏み上げの動きが出 たとみられる。プラチナの供給不足見通しは支援要因だが、米連邦準備理事会(FR B)が利下げを開始するまで戻り場面で買いを仕掛けるのは難しいとみられる。 当面の予定(イベント・経済統計) 1日 ●香港(香港特別行政区成立記念日)、カナダ(建国記念日) 短観 概要及び要旨 6月調査(日本銀行) 中国製造業購買担当者景況指数 2024年6月(財新) ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2024年6月確報(Markit) 独消費者物価指数 2024年6月速報(連邦統計庁) 米建設支出 2024年5月(商務省) 米製造業景況指数 2024年6月(ISM) 2日 ユーロ圏消費者物価指数 2024年6月速報(EUROSTAT) ユーロ圏雇用統計 2024年5月(EUROSTAT) 3日 中国サービス業購買担当者景況指数 2024年6月(財新) ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2024年6月確報(Markit) ユーロ圏生産者物価指数 2024年5月(EUROSTAT) 全米雇用報告 2024年6月(ADP) 米貿易収支 2024年5月(商務省) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米耐久財受注 2024年5月確報値(商務省) 米製造業新規受注 2024年5月(商務省) 米非製造業景況指数 2024年6月(ISM) 米FOMC議事録公表 6月11-12日(FRB) 4日 ●米国(独立記念日) 独製造業受注 2024年5月(経済技術省) 5日 全世帯家計調査・消費支出 2024年5月(総務省) 独鉱工業生産指数 2024年5月(経済技術省) ユーロ圏小売売上高 2024年5月(EUROSTAT) 米雇用統計 2024年6月(労働省) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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