ドル円は本日も堅調な値動きを続けており、161円台半ばでの推移となっている。前日にパウエルFRB議長が上院で議会証言を行ったが、利下げは視野に入っているものの、データを確認したいとのこれまでの姿勢に変化がなかった。直近の経済指標に景気減速の兆候が見られていることから、市場ではもう少しハト派に傾斜するとの期待も出ていた。 市場はむしろ、明日の米消費者物価指数(CPI)や明後日の生産者物価指数(PPI)に注目しているようだ。それらは利下げ見通しにとって重要な試金石になるとの見方も多い。「CPIが冷え込み、PPIも冷え込めば、9月利下げは織り込み済みとなるだろう」との声も出ている。 目先は7月3日の高値161.95円を突破して162円台を試しに行くか注目されるが、過熱感も否めないことから、いまのところ積極的に上値を試す雰囲気までは出ていない。米CPIを確認してからといったところのようだ。CPIで9月利下げ期待が盛り上がるようであれば、ドル円は調整しやすい。ただ、160円割れでは押し目買いも活発に出そうだ。 なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は161.50円に観測されている。 10日(水) 161.50 (11.8億ドル) 11日(木) 161.00 (14.9億ドル) 12日(金) 160.50 (10.1億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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