石油週間見通し=ボックス相場感、強弱材料が交錯

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油8月限は高値圏のもみ合いの様相。差し当たりは
5日の高値84.52ドルを上抜けることができるかどうかが注目される。上抜くと、
全値戻しで一代高値でもある85.27ドル。さらに上値目標は1.236倍戻しの
88.30ドル、1.382倍戻しの90.17ドル、1.618倍戻しの93.20
ドルなどになるとした。

【NY原油はボックス相場】
 ニューヨーク原油8月限は22日に納会するため、9月限が指標限月となるが、4月
12日の一代高値84.36ドルから6月4日の安値72.23ドルの下げ幅に対する
61.8%戻し(79.73ドル辺り)〜78.6%戻し(81.76ドル辺り)のエ
リアを中心としたもみ合いとなっている。なお直近高値は5日の83.58ドル。まず
そこが目先の上値目標となる。そしてそのすぐ上の一代高値である84.36ドルまで
上伸すれば全値戻しとなる。なお本稿執筆時点の19日午後には80ドル台後半で推移
している。現状はボックス相場入りした印象が強まっている。

 材料的には、値動きを映して強弱交錯している。支援材料としては、米国原油在庫が
3週連続で減少して、米国内の需給の引き締まりを示すことになっていることや、ダウ
平均株価が再び4万ドル台に乗せて過去最高値を更新、さらにはドル安傾向と外部市場
が追い風となっていることが挙げられる。一方、懸念材料としては世界最大の原油輸入
国である中国の需要低下懸念が浮上している。中国国家統計局が15日発表した第2四
半期の国内総生産(GDP)伸び率は前年比4.7%に鈍化して、2023年第1四半
期以来の低水準となった。

 中東の地政学的リスクに関しては、期待されたイスラエルとパレスチナのハマスの停
戦交渉について、こう着感は否めないが、直近の情報ではイスラエルの交渉団がネタニ
ヤフ首相との意見の相違を埋めるため、新たな条件を作成していると報じられている。
首相の譲歩があれば一挙に進展する可能性はあるが、あまり大きな期待はできないだろ
う。

 また大きなニュースとしては、バイデン米大統領が2期目を目指す大統領選から撤退
する可能性が報じられており、数日中にも重要な決断をする見通し。もし撤退を決断す
ると、今秋にはトランプ大統領が実現する可能性が高まり、イランとの間に緊張感が増
すのは間違いない。ただバイデン米大統領が撤退を発表した場合でも目先の原油相場が
大きく反応する可能性は低いだろう。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は4万ドル台に乗せて再び過去最高値
を更新している。乱高下する可能性もあるので注意して見ておきたい。
 ドルインデックスは17日に急落して、103ポイント台前半まで下落したが、その
後は戻して、直近は104ポイント台を回復している。

【米国の原油在庫は3週連続減少も、石油製品在庫は増加=EIA週報】
 直近のEIAの週報によると、米国の原油在庫は前週比487万バレル減の4億
4023万バレルと3週連続の減少となった。ただ、ガソリンは同322万8000バ
レル増の2億3299万バレルと、留出油は345万4000バレル増の1億2807
万バレルと、石油製品はともに増加している。

【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】
 東京原油の6番限である12月限は7月に入ってからの急落もボリンジャーバンドの
−2シグマ(7万7300円辺り)で下げ止まりの兆し。
 ガソリン先限は18日に名目値で8万1000円まで下落。

【NY原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油9月限は上昇中のボリンジャーバンドの1シグマ(80.18ドル
辺り)で支持されて戻しているが、18日は12日に続き1シグマ(81.86ドル辺
り)が上値抵抗となった。


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