<金> NY金12月限は8月1日に2506.6ドルまで浮上したが、その後は上値重く推 移していたが、8日に大幅高となり、2467.9ドルまで上昇。 7月30〜31日に開催された米公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きが決 定されたが、FOMC後の会見でパウエル連邦準備理事会(FRB)議長が9月利下げ 着手の可能性について明言したことで利下げが織り込まれ、8月1日にかけてのNY金 の浮上の背景となった。 ただ、2日に発表された米雇用統計の弱気な内容や高金利環境の長期化が個人消費や 設備投資に与える影響が警戒されて米景気不安が高まっていることでリスク回避の動き も活発化した。 米株式市場は暴落後に反発に転じており、米景気不安に伴う乱高下も一巡したと見ら れるものの、高金利環境から利下げ着手に向かうなかで景気後退(リセッション)入り する可能性も否定できないことから、リスク回避を窺う動きがくすぶりそうだ。 金には安全資産としての役割があるため、本来ならばリスクが警戒される時点では金 に対する購入意欲が高まってもおかしくはない。 NY金12月限は2400ドルに近づくと買い戻される動きを見せていることで、リ スク資産を手放そうというパニック的な動きは限定されているが、これから発表される 米経済指標次第では再び手仕舞い急ぎの動きが活発化してもおかしくはない。 来週は14日に米消費者物価指数(CPI)が発表される。今回の報告でインフレ率 がFRBが目標としている2%に近づく動きを見せ、インフレ率が下げ渋る要因となっ ていたサービス部門の伸びの鈍化などが確認されれば、年内の複数回の利下げ着手観測 が強まり、金市場にとっては買い支援要因になってきそうだ。 中国景気不安を背景とした逃避買い需要が想定されることも金価格を支え要因とな り、上値が重い中でも2400ドルが下値支持線になっての高下が続くと予想される。 ただ、CPIの結果を受けて米景気不安が高まるようであれば、リスク回避の動きか ら2400ドルを割り込んでくるリスクがあることにも留意しておきたい。 <銀> NY銀9月限は金の頭重い足取りに追随した売りを受けて値位置を切り下げる足取り が続いている。2700セントを割り込むと5月2日に付けた安値が意識されて買い戻 されるなど底意の強さも感じられるが、上値を切り下げており上値圧迫感が強い。米景 気不安が高まるなか、工業用としての需要見通し不透明感が重石になっている。金が安 全資産としての役割から買い支えられたのに対し、銀の産業向け需要の不安が上値圧迫 要因となりそうだ。 <白金> NY白金10月限は8月5日に崩れ、支持線の950ドルを大きく割り込んだ。8日 に940ドル台を回復したが、950ドルの節目に届いていない、 中国の景気不安に加え、米国の景気減速(リセッション)懸念が強まったことで売り 急ぐ動きが活発化したが、その後の戻は買い戻し主導で、まだ自律反発の域だ。。 白金需要を喚起する景気面での材料に乏しいだけに上値の重い状態が続く可能性が高 い。目先は短期線の5日間移動平均線(976.5ドル)を支持線に値固めできるかに 注目したい。一方、950ドル超えとなると、さらに買い戻しが増えそうだ。 <パラジウム> NYパラジウム9月限は白金の下落に追随する売りが見られ、8月5日に暴落とな り、813.5ドルまで値を落とした。その後は切り返して5日の下げ幅を相殺してい る。ただ、米国、中国の景気不安がくすぶっているだけに7月31日の高値927ドル が抵抗線になると予想。 MINKABU PRESS
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