貴金属4品週間見通し=金は米国の大幅利下げの可能性低下にも高値圏を維持

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金12月限は7月17日に2537.7ドルをつけ、一代高値を更新した。米景
気後退(リセッション)に対する警戒感から手じまい売りで修正安局面入りし2400
〜2500ドルを中心とするレンジ内での高下が続いている。今月上旬に2400ドル
近辺に下落すると、安全資産を求める動きから買い拾われ、下値の堅さを示した。
 7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比+2.9%となり、FRBが目標と
する+2%のインフレ率に近づくなど、インフレ緩和の傾向が明らかとなった。
 その一方、7月の米小売売上高が事前予想を上回ったことで、個人の消費意欲は旺盛
でとの見方が強まり、大幅利下げ観測が後退し、米経済のソフトランディング期待が高
まっている。
 米国の利下げが0.25%にとどまりそうなことや、個人消費の根強さは安全な投資
先としての役割を持つ金にとっては重石になる。9月の米国の利下げは確実視されてい
るが、大幅利下げの可能性は低下している。しかし、ユーロドルが今年の最高値をつ
け、ドル不安が強いことから、金価格の下値を支える要因となる。
 イランによるイスラエル攻撃の可能性が浮上するなど、中東情勢の悪化に対する懸念
が高まっている。安全資産を求める資金が金市場に流入してくる可能性もあり、引き続
きNY金12月限は2400ドルを支持線にしての高値圏でもみあいが続きそうだ。
<銀>
 NY銀9月限は8月8日に2650.6ドルまで値を落としたが、その後は値位置を
切り上げ、目先の抵抗線である2800セント前後でこう着する場面が見られたが、
15日の取引では完全に上抜いた。
 安全資産としての資金流入が見込まれる金に追随する動きや7月の米小売売上高が好
調な数字となり、工業用としての需要拡大期待から2800セントが支持線に転じると
見られる。
<白金>
 NY白金10月限は8月5日の暴落以降、修正高が見られながらも950ドルを上値
抵抗線にする低迷場面が続いていたが、7月の米小売売上高で旺盛な個人需要が示され
たことが買いを支える要因になっている。
 下値を固めてから950ドルを上抜いているだけに底意は強い。950ドルが下値支
持線に転じたうえでのもちあいとなるか。
<パラジウム>
 NYパラジウムは5日に813.50ドルまで値を落とした後は上値追いに転じた
が、950ドルに達してはいない。白金価格とパラジウム価格が逆転しているため、
白金との値開きが意識されるなかでの高下となりそう。900〜950ドルが目先の
取引レンジになると見られる。
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