貴金属4品週間見通し=金は米利下げ着手観測から底固く推移

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金12月限は2550ドルを上値抵抗線にしての高下が続いていたが12日の取
引で大きく値を伸ばし38.2ドル高を記録。中心限月ベースでの史上最高値を更新し
た。
 18日に米公開市場委員会(FOMC)の開催を控えるなかで欧州中央銀行(EC
B)理事会が追加利下げを決定したことが買いを支援した。すでに米国での利下げ着手
は織り込み済みとなるなか、注目されていた今回の利下げ幅は、賃金上昇率の前月比が
事前予想の+0.3%を上回る+0.4%を記録したことを受けて雇用の増加幅は鈍化
している。しかし米雇用情勢自体の底堅さから景気後退に対する警戒感が和らぐと同時
に、コア消費者物価指数(CPI)の前年同月比が3%台を維持するなど下げ渋ってい
ることを受け、0.25%の利下げ着手観測が強まっている。
 その一方で米国の雇用情勢については雇用者数の縮小が続きながらも8月の賃金上昇
率が前月を上回っていたことで雇用不安も後退しているが、非農業部門の雇用者数は過
去の発表の下方修正が続いており、不安感が完全に払しょくできない状況にある。
 利下げ着手観測に加え、くすぶる雇用不安が引き続きNY金市場を買い支える要因に
なると見られる。ただ、CFTC報告によるとNY金市場の取組はファンド筋を含む大
口投機家の買い越し数が前週に比べておよそ7000枚縮小したのに伴い9月3日の週
にかけて減少している。史上最高値を更新した後で引き続きファンド筋を含む大口投機
家が買い越し数の整理に入る可能性がある点に注意したい。
<銀>
 NY銀12月限は9月9日にかけて2800セントを下値支持線とするもちあいとな
っていたが、その後は地合いを引き締めて浮上。12日には金の大幅高に追随して大き
く値を伸ばし終値ベースで3010セント台に到達している。
 17日に発表される8月の米小売売上高が注目されるが、7月時点では旺盛な消費意
欲が確認できており、工業用としての銀需要の底固さも期待される。米利下げ着手を織
り込むなか金の高止まりが見込まれることも下支え要因となり、12月限は引き続き
3000セントを維持する足取りが見込まれる。
<白金>
 NY白金10月限は続伸となり12日の取引は26ドル高の982.20ドルを記
録。欧州中央銀行(ECB)による追加利下げやドル売りがこの日の買いを支援した
が、白金市場独自の買い支援要因には欠ける状況が続いている。
 これまでの上昇で8月下旬にもちあった水準に達したことからもチャート面の上値は
重いと見られる。8月26日の高値987.6ドルが目先の上値抵抗線として意識され
る動きが予想されるが、これを突破すれば1000ドルが次の上値目標になってくる。
<パラジウム>
 NYパラジウム12月限は続伸場面を演じて一気に1050ドル付近まで値を伸ばし
ている。7月3日以来の水準に達したことでチャート面では上げ一巡感が強まる可能性
が高まっている。また、白金との比価もパラジウムが白金を上回る状態まで回復したこ
とも買い一巡感を強める要因となってきそう。新規材料難でさらに買い進む手掛かりに
乏しいため、高もみにシフトしそうだ。
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