■今週の相場ポイント 1.日経平均は2週続伸、一時3万8000円台に迫る 2.週初は不安定な値動き、FOMC控え気迷いムード 3.米0.5%利下げ決定、織り込み済みで為替は円安へ 4.東京市場は円安でリスクオン、先物主導で大幅高 5.日銀会合は現状維持、市場予想通りで波乱なし ■週間 市場概況 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1142円(3.1%)高の3万7723円と、2週連続で上昇した。 今週は日米の金融政策決定会合が開かれる中銀ウィーク。週初は方向感のつかみにくい地合いだったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過すると上値指向の動きを強め、日銀会合も波乱なく通過し、日経平均は大幅高で今週の取引を終えた。 敬老の日を含む3連休明け17日(火)の東京株式市場は下落。18日まで開催されるFOMCで大幅利下げが行われるとの観測が広がり、日米金利差縮小の思惑から為替市場で急速に円高が進行したことが全体相場を押し下げた。日経平均は一時700円を超える下げとなった。18日(水)は反発。目先上昇に転じたものの上値は重く、マイナス圏に沈む場面もあった。日本時間翌未明に判明するFOMCの結果を控え、引き続き気迷いムードが漂い不安定な値動きを強いられた。注目されたFOMCでは0.5%の利下げが決定。通常の0.25%の2倍となる大幅な引き下げとなった。ただ、事前の観測で織り込まれていた面もあり、ドル円相場はいったん円高に振れた後、急速に円安方向に動いた。これを受けて19日(木)の東京市場は大幅高に。円安がリスクオンの材料となり、先物主導によるインデックス買いが全体を押し上げた。日経平均は一時1000円を超える上げ幅を記録。終値でも700円超の上昇で、9月初旬以来となる3万7000円台を回復した。20日(金)も大幅高で日経平均は3万8000円台に迫る場面があった。この日は日銀が金融政策決定会合の結果を公表。市場の予想通り現状維持となり、相場の波乱要因にはならなかった。3連休を前に持ち高調整の売りも出たが、前日の米株高を引き継ぎリスクオンの流れが継続した。 ■来週のポイント 来週は27日の自民党総裁選挙が最大の焦点となる。乱立する候補のなかで誰が総裁となるか予想が難しいが、結果がもたらす相場へのインパクトは大きいだろう。日経平均は足もと円安に乗って3万8000円を伺う位置にいるが、トレンドとしては円高に傾きやすい環境であるため急落に注意したい。 重要イベントとしては、国内では前述の自民党総裁選挙が注目される。海外では24日に発表される米国9月コンファレンスボード消費者信頼感指数、25日に発表される米国8月新築住宅販売件数、27日に発表される米国8月の個人所得と個人支出に注視が必要だろう。 ■日々の動き(9月17日~9月20日) 【↓】 9月17日(火)―― 続落、円高進行でリスク回避の売り優勢 日経平均 36203.22( -378.54) 売買高18億7458万株 売買代金 4兆2028億円 【↑】 9月18日(水)―― 3日ぶり反発、円高一服で自律反発の買い優勢 日経平均 36380.17( +176.95) 売買高15億3192万株 売買代金 3兆4707億円 【↑】 9月19日(木)―― 続急伸、米株軟調も円安進行で3万7000円台回復 日経平均 37155.33( +775.16) 売買高17億2591万株 売買代金 4兆0594億円 【↑】 9月20日(金)―― 大幅に3日続伸、米株高を追い風に買い優勢 日経平均 37723.91( +568.58) 売買高23億5357万株 売買代金 5兆9244億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種中、32業種が上昇 (2)上昇率トップは川崎汽 <9107> など海運。景気敏感株はフジクラ <5803> など非鉄、日本製鉄 <5401> など鉄鋼も大幅高 (3)トヨタ <7203> など自動車、三菱重 <7011> など機械、オリンパス <7733> など精密機器といった輸出株も大きく買われた (4)内需株も堅調。リクルート <6098> などサービス、三菱倉 <9301> など倉庫・運輸、住友林 <1911> など建設が高い (5)東京海上 <8766> など保険、野村 <8604> など証券、みずほFG <8411> など銀行といった金融株もしっかり (6)唯一のマイナスは関西電 <9503> など電機・ガスだが下落率はごくわずか ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(1) 円高メリット ── 一時1ドル=140円台割り込む 2(2) ディフェンシブ 3(3) 半導体 4(7) ペロブスカイト太陽電池 5(5) 好配当 ── 不安定な相場環境で根強い人気 ※カッコは前週の順位 株探ニュース
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