シカゴコーン市況=総じて続落、月例需給報告でイールド引き上げや小麦安で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/12    418.50      422.75      415.25      415.75      - 2.75
  2025/03    435.75      439.75      432.50      433.00      - 3.25
  2025/05    444.75      448.25      441.25      441.75      - 3.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       405,011        266,579        1,501,189 (+ 13,777)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省発表の米国需給報告(10月11日発表:カッコ内は前月見通し)
2023/24年度
作付面積    :  9460万エーカー  (  9460万エーカー)
単  収    :     177.3Bu  (    177.3Bu)
期初在庫    : 13億6000万Bu  ( 13億6000万Bu)
生  産    :153億4100万Bu  (153億4200万Bu)
輸  入    :    2800万Bu  (    3000万Bu)
供給合計    :167億2900万Bu  (167億3200万Bu)
飼料用     : 58億1400万Bu  ( 57億7500万Bu)
食品・種・工業用: 68億6200万Bu  ( 68億5500万Bu)
内エタノール  : 54億7100万Bu  ( 54億6500万Bu)
輸  出    : 22億9200万Bu  ( 22億2900万Bu)
需要合計    :149億6900万Bu  (149億2000万Bu)
期末在庫    : 17億6000万Bu  ( 18億1200万Bu)
在庫/消費率  :      11.8%  (      12.1%)
2024/25年度
作付面積    :  9070万エーカー  (  9070万エーカー)
単  収    :     183.8Bu  (    183.6Bu)
期初在庫    : 17億6000万Bu  ( 18億1200万Bu)
生  産    :152億0300万Bu  (151億8600万Bu)
輸  入    :    2500万Bu  (    2500万Bu)
供給合計    :169億8900万Bu  (170億2200万Bu)
飼料用     : 58億2500万Bu  ( 58億2500万Bu)
食品・種・工業用: 68億4000万Bu  ( 68億4000万Bu)
内エタノール  : 54億5000万Bu  ( 54億5000万Bu)
輸  出    : 23億2500万Bu  ( 23億0000万Bu)
需要合計    :149億9000万Bu  (149億6500万Bu)
期末在庫    : 19億9900万Bu  ( 20億5700万Bu)
在庫/消費率  :    13.3%    (      13.7%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(10月17日−10月21日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 コーンは総じて続落。終値の前営業日比は3.75〜0.50セント安。中心限月の
12月限は2.75セント安の415.75セント。
 米農務省(USDA)発表の月例需給報告で24/25年度のイールド(単収)見通
しが引き上げられたことが弱材料となった。前日まで堅調となっていた小麦が反落に転
じたことも売りを呼ぶ要因となった。
 12月限は418.50セントで取引を開始した後はUSDA月例需給報告待ちのな
か模様眺めとなり418.25〜420.50セントの限られたレンジ内で高下した。
USDA月例需給報告が発表されると422.75セントの高値まで浮上したがすぐに
反落に転じて415.25セントの安値を記録。安値で買い戻されると戻り待ちの売り
に値を沈めこの日の安値に近い水準で引けを迎えた。
 米国の23/24年度需給見通しは供給項目は生産量が100万Bu、輸入量が20
0万Buの引き下げとなった。一方の需要項目は飼料用が3900万Bu、エタノール
生産用が600万Bu、輸出用需要が2500万Bu引き上げられたため、期末在庫量
は前月の18億1200万Buから17億6000万Buに、期末在庫率は前月の
12.1%から11.8%に引き下げられた。
 一方の24/25年度の需給予測は供給項目でイールド観測が引き上げられたことで
生産量予測は前回の151億8600万Buから152億0300万Buに引き上げら
れた。ただ、期初在庫の引き下げに加え、輸出量予測が2500万Bu引き上げられた
ことを受けて期末在庫率は前月の13.7%から13.3%に引き下げられた。
 USDAは仕向け地不明で24/25年度積み57万7928トンのコーンの大口成
約を発表した。
米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは降雨の発生は無く農作業は順調に進行。また中西部全域で気温が上
昇しており、アイオワ州北部、ウィスコンシン州南部に至る地域まで最高気温は26℃
前後に達している。
 今後5日間は全国的に降雨は発生しないだろう。これに伴いハリケーンの襲来を受け
他南東部では復旧作業が進む見込み。また、夏穀物の成熟および収穫の進行も見込まれ
るが、同時に冬小麦の生育に必要な土壌水分の乾燥が進むことが見込まれる。また、中
西部では13日以降、気温が大きく低下し降霜が発生する可能性も浮上している。
 6〜10日間予報については10月16〜20日はプレーンズ、中西部の気温は平年
並〜平年を上回るだろう。一方の雨量は南東部の一部地域では平年並〜平年を上回る
が、それ以外の地域では平年以下〜平年並にとどまるだろう。
 シカゴ小麦は反落。米農務省(USDA)月例需給報告で24/25年度の米国の期
末在庫量予測は前月から引き下げられたものの、材料を織り込み感から売り優勢となり
中心限月の12月限は前日比4.75セント安の599セントと600セントを割り込
んで終えた。
 米農務省(USDA)月例需給報告で24/25年度米小麦は生産量予測が1100
万Bu引き下げられたが輸入量予測の引き上げに相殺され、供給項目全体では600万
Buの引き下げとなった。一方の需要項目は国内需要の引き上げを受けて前月から
1000万Bu引き上げられた。これを受けて、期末在庫量予測は前月の8億2800
万Buから8億1200万Buへ下方修正された。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 米プレーンズでは南東部では記録的な暑さとなり最高気温は32〜35℃を記録。多
くの地域では土壌水分の乾燥が進んでおり、冬小麦の生育環境悪化が懸念される。
 米南部ではフロリダ州では概ね降雨の発生は無く、ハリケーン・ミルトン襲来後の復
旧作業が続けられている。ヴァージニア州西部およびその周辺地域では降霜が発生。そ
の他の地域では降雨の発生がない中、穀物の収穫および冬小麦の作付が進行中。
今日の材料
・コーンベルトでは降雨の発生は無く農作業は順調に進行。
・コーンベルトでは気温が上昇し11日の最高気温は26℃前後に達する。
・中西部では13日以降、気温が大きく低下し降霜が発生する可能性も浮上。
・プレーンズでは乾燥が進み、冬小麦の生育懸念が深まる。
・米23/24年度期末在庫率予測は前月の12.1%から11.8%に引き下げ
 られる。
・米24/25年度生産量予測は前回の151億8600万Buから152億0300
 万Buに引き上げられる。
・米24/25年度期末在庫率は前月の13.7%から13.3%に下方修正。
・USDAは仕向け地不明で24/25年度積み57万7928トンのコーンの大口
 成約を発表。
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