【前週のレビュー】ニューヨーク原油は一方向にトレンドが続かず、もみ合いの様相。 12月限は70ドル台前半で上値が重くなっている。チャート的には押し目底を入れた 後にペナントを形成している印象が強い。差し当たり半値戻しの72.94ドルを上抜 けるかどうかに注目したいとした。またイスラエルのイラン攻撃という急騰含みの注目 材料は潜在しているものの、米大統領選のビッグイベントが近づくなか、原油を急騰さ せにくいかとした。 【NY原油は底割れ後にV字型の切り返し】 ニューヨーク原油はいったん底割れしたものの、その押し目底から切り返す展開とな ってきた。12月限は10月29日に66.72ドルの安値を付けた後、V字型の切り 返しとなっている。9月11日の安値である64.16ドルから10月8日の高値であ る77.70ドルまでの上げ幅の78.6%戻し(67.06ドル)を達成後に切り返 す展開。29日が底入れ日となりそうだが、これは11月1日の新月の3営業日前だっ た。 現時点での戻り高値は31日の70.81ドルだが、引けは69.26ドルとかなり 上げ幅を削った。ただ1日のアジアの時間帯に再び戻しており、本稿執筆時の1日午後 には70ドル台後半で推移している。 目先の戻り高値のメドとしては、現在、前述の77.70ドルから66.72ドルま での下げ幅の38.2%戻し(70.91ドル辺り)を達成しているため、これを明確 に抜けると、半値戻しの72.21ドル、61.8%戻しの73.51ドル辺りとな る。日柄的には16日が満月であり、12月限が指標限月である間は買い基調の相場が 続くか。 材料的には、まず28日の底割れはその前週末にイスラエルがイランに報復攻撃を実 施したものの、石油関連施設を標的としなかったことで、アジアの時間帯の時間外取引 でギャップを開けて急落寄りして、しばらくは軟調地合いを強いられた。 ただイスラエルの攻撃は大規模だった模様で、イランの再報復の攻撃は必至の状況と なっている。またそれに対してイスラエルが先制攻撃を検討しているとの報道もあり引 き続き緊張が高まっている。 差し当たり5日の米大統領選前にイランの再報復攻撃があるか否かが目先は注目され そうだ。 当欄で何度も記している最悪のシナリオであるイランのホルムズ海峡閉鎖て原油供給 ストップのような状況まて発展するのか事態を見守って行く必要がある。 ただ、このような地政学的リスクの高まりで仮に急騰しても高値維持は困難と思われ る。世界の石油需要は予想以上に悪化している。 このところ立て続けに世界の大手石油企業の大幅な減益が発表されているからだ。 28日に発表された中国の国有石油大手、中国石油化工集団(シノペック)の今年第 3四半期の純利益は前年同期比52%減の85億4000万元(約12億ドル)。 同日発表されたインドの石油精製最大手、インディアン・オイルの第3四半期の純利 益も前年同期比99%減の3140万ドル。 さらには29日に発表された英BPの第3四半期の純利益も前年同期比96%減の2 億6000万ドルと、かなり悲惨な状況となっている。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は過去最高値から反落基調を鮮明にし てきた。直近期は4万1000ドル台後半まで軟化している。 ドルインデックスは、10月に続いた騰勢も一服して104ポイント台半ばで頭打ち となり、直近は104ポイント台を割り込んでいる。 目先は1日に10月の米雇用統計、5日に米大統領選挙、7日に米FOMC声明文公 表と、米国で重要なイベントが続くため、それに大きく左右される動きとなる可能性も ある。 【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】 東京原油の6番限である3月限は29日の急落も上昇中のボリンジャーバンドの−1 シグマ(6万5710円辺り)に支持されて3営業日連続の陽線引け。1日は21日移 動平均線でもあるボリンジャーバンドの中心線(6万7030円辺り)を上回って引け た。を上値抵抗として、上値づかえ感が出て来た。 ガソリン先限は名目値で下落後、8万円ちょうどの横ばいが続いている。 【NY原油のテクニカル】 ニューヨーク原油12月限は底割れしたものの、ボリンジャーバンドの−2シグマ (66.33ドル辺り)を割り込まずに反発。31日には一時70ドル台に乗せた。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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