【前週までのレビュー】上海ゴムのチャートが悪化したことから、下値を試す展開を予 想した。 【方向性に欠ける展開】 JPXゴムRSS3号は、方向性に欠ける展開となった。活発限月の6月限は、23 日に362.6円まで下落し、節目の360円が視野に入ったが、突っ込んで売りの動 きはなく、25日に371.9円まで戻した。現状、360〜370円前後でのレンジ 相場となっている。ただ、上海ゴムが底練りとみられる動きをみせており、上昇に転じ れば、JPXゴムRSS3号は、レンジからの上抜けを試しそうだ。レンジから上放れ ると、12日の高値378.5円や節目の380.0円を目指すとみる。 【タイオファーは軟化】 産地価格が水準を引き下げてきた。12月26日のタイ南部の天然ゴム主要積み出し 港のソンクラ渡しのオファー価格は、前営業日比1.07バーツ低下の80.25バー ツが提示された。この水準は、11月21日の79.67バーツ以来の低水準である。 9日に86.14バーツまで水準を引き上げたが、その後、徐々に水準を引き下げてい る。年末ということもあり、取引自体が限られているうえ、ラニーニャ現象の影響も現 時点では特に見られないことから、水準を引き下げている。年明けは、ウィンタリング (落葉期=減産期)が意識されるが、現状、ウィンタリングを見越した買いは入ってい ないようだ。 【上海ゴムは1万7300元台の攻防に注目】 上海ゴムの中心限月5月限は、11月18日の安値1万7360元と12月23日の 安値1万7330元でダブルボトムを形成している。ただ、戻りも鈍く、節目の1万7 800元手前で戻り売りを浴びている。27日の取引では、一時1万7450元まで下 落する場面があった。現状、1万7300元台が支持となっている。同水準が守られれ ば、再び戻りを試す展開となり、節目の1万8000元を目指した動きになるだろう。 ただ、天然ゴムを積極的に買い進むような材料は見当たらないことから、同水準を割り 込むと、節目の1万7000元の攻防なるだろう。 【東京ゴム活発限月の6月限のテクニカル要因】 ゴムRSS3号の活発限月の6月限は、方向感なく推移した。12月からの値動きを みると、上海高から買いが優勢となり、6日に380.0円まで水準を引き上げた。た だ同水準では上値が重く、その後は上海ゴム安から売り優勢の展開となり、23日は 362.6円まで下落した。現状、362〜372円前後でのレンジ相場となってい る。 売りが先行すれば、23日の安値362.6円が最初の関門。安値更新となれば、節 目の360円や350円を目指した展開になる。一方、地合いを引き締めた場合、20 日の高値372.3円を試そう。同水準を上抜くと、12日の高値378.5円や節目 の380.0円が視野に入る。 【今週の注目ポイント】 上海ゴムに注目したい。上海ゴムの中心限月の5月限は、戻りの鈍い展開となってい る。節目の1万7000元を割り込むと、大幅な水準調整となる可能性がある。その場 合は、JPXゴムRSS3号も大幅安が予想される。 【相場予想レンジ】 12月30〜1月10日のJPXゴムRSS3号6月限の中心レンジ予想は350〜 385円。テクニカルの支持線は360.0円(節目)、抵抗線は375.0円(節 目)。 MINKABU PRESS ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。
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